大きな大きな静かな部屋の真ん中で
僕は一人。
隣にくまさんのにんぎょうをおいて
小さな紙にクレヨンで絵をかくんだ。
カーペットの上で。

いろんなクレヨンの色の
中には僕の世界がひろがってるんだ。
いろんな世界が。


最初は赤のクレヨンとるんだ。
想いのまま紙を塗りつぶすんだ。
いつもこう。

そしたら真っ赤っかになるんだ。
真っ赤っかの中には
僕の世界がひろがってる。

そこにはおこってるママがいるんだ。
いつもより怖かった。
たぶん、僕が悪いことをしたんだ。
でもいつもなんでかわかんない。
でも、わかんない僕が悪いんだ。
だからごめんなさいって、いった。
でも、許してくれなくて。
スゴイ顔して叩かれたりもするんだ。
パパもたまに叩くんだ。
パパはママより叩くのが痛いんだ。

僕は、部屋で一人たいそう座りで
さみしく座ってるんだ。暗い中。
でも、くまさんが慰めてくれるんだ。
だから、大丈夫。
優しいくまさん。かわいい目なんだ。



次に緑のクレヨンを取り出して
次の紙に塗りつぶすんだ。

緑のなかには
木がたあくさんところがあるんだ。
僕がもっと小さなときいったんだ。
緑の葉っぱがたくさんあって
おひさまが木の間からお顔をだすんだ。
歩くとくしゃっと、音がするんだ。
ミーミンミンと、セミもないてる。
虫をおいかけてはしった。
家にパパもママもいなくて、つまんなくて
家をでて森のなかに探検しにいったんだ。
くまさんを抱いて。ダメっていわれてたけど。
なんだか楽しかった。冒険してるみたいで。
だけど、一人。いつも一人。

でもくまさんがいたから大丈夫。
くまさんがいればなんだって平気さ。
親友くまさん。



次は黄色のクレヨンで
次の紙にぬりつぶすんだ。
少しめが痛い気もする。

黄色の中には僕のおばあちゃんが
にっこりしわがあるお顔を
のぞかせてるんだ。
おばあちゃんは、僕を優しく
抱いて優しいほんわりした声で
話しかけてくれるんだ。
しわのある手で優しく僕の頭を
何度もなでてくれるんだ。
とても心地いいんだ。
僕はおばあちゃんがだあいすき。
ずっとおばあちゃんに抱かれていたかった。
だけど、おばあちゃんはどこかに
いったんだ。遠いお空の向こうに。
もうおばあちゃんにあえないんだ・・・
あんなにお空は近いのに。
ジャングルジムにも上ったんだ。
でもとどかなくて、悔しかった。
さびしかった。おばあちゃんって、
なんどもよびつづけたんだ。
僕を嫌いになったのかな。
こたえてくれなかった。落ち込んだ。
そんなことはないっては知ってた。
だけど・・・

でも、僕にはくまさんがいる。
少しおおきなくまさん。
いつもそばにいてくれるんだ。
だから、大丈夫。




次は青。もう紙があとこれだけ。
そしてまた、塗りつぶすんだ。
思いっきりクレヨンがなくなるまで。

海のような真っ青な青の中には
僕が一人で部屋にいるんだ。
そこでいつも紙を塗りつぶしてるんだ。
まわりにはいっぱい塗りつぶされた紙が
そこらじゅうに散らばってるんだ。
さみしい部屋の中はそれのせいで
色鮮やかなんだ。色がたくさんの
虹ができそうなんだ。
でも何もいわれないんだ。
ママ、パパ、いつもいないんだ。
いても話しかけてもにらまれるんだ。
とても冷たい目で。何もしてないんだよ。

こうやっていろんな世界を
何度もみるんだ。
いろんな思いを。いろんな・・・
たくさんの色を使ってもいつも
同じ色になるんだ。
どうくまさん。君はどう思う?
なにもいってくれないんだね。今日は。
・・・いつも。
ねえ、しゃべってよ。
・・・もういいよ。
意地悪くまさん。

おててには、いろんな色が混ざって
黒くなってたんだ。クレヨンのせい。

次は何色にしようかな。
次の色も同じになるかな。
あ、もう色ない・・・
そういえば紙もなかったんだった。

ちょっとしたら
どこからか水がでできたんだ。
真っ青な紙に水が
ぽたぽたとどんどん垂れて
いっそ青く染まる気がしたんだ。

でも、いつもくまさ・・・ウッ
僕には、くまさ、んが・・・ヒック

ぽた・・・ぽた・・・



「くまさん・・・ぼくをたすけてよ・・・」


後書き

うん、頭に浮かんだことかきました
意味わかんない(笑)
どうだろ。
わかっていただけたらあざます。

あ、実話じゃないですよ(藁)

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