that faint voice - 抜き打ちテスト。

・優しい先生→      八戒
・うるさい生徒→     悟空
・冷めた生徒→      三蔵
・エロい生徒→      悟浄
・実はアホ生徒→     紅該児
・唯一の突っ込み生徒→  八百音
・喧嘩っぱやい生徒→   独角児
・天然ハーフ美少年生徒→ ジープ(人型)
・その他→        その他

 尚、漢字変換の出来なかった人物は別の字で代用しました。
・やおね、どくがくじ



 ここは桃源郷学園二年C組の教室。
 職員室に一番近いその教室はいつも問題を抱えていた。
 そう、例えば今日など・・・。
「はァ!?」
 クラスの問題児のひとり、泣かせた女は数知れず赤い髪と赤い目が校内でも目立つ男が叫んだ。
 はぁ、また始まったわ。
「このクラスシメてんのはお前ェだと!?」
 学生服を着崩して眉間に獰猛なしわを刻んで叫んだのは、悟浄さん。
「違うのか?」
 ふん、と鼻を鳴らして独角児は言った。実はふたりは兄弟だったりするけど、独角児が留年したからC組にいる。
「何言ってやがる!このクラスの番町は俺だ」
 番町って、悟浄さん何気に古い。
 あ、あたしは八百音です。一応学級委員なんてのをやってるけど名前だけみたいな感じ。
「腹減ったなぁ・・・・」
 机に突っ伏して白目を剥いているのは悟空君。男の子の中じゃ小さい方だけどとっても元気がある。
「教師はまだか」
 学生服もきっちりと着て金色のキレイな髪を流している人は三蔵さん。キレやすくて(悟浄さんほどじゃないけど)どこから出してくるのか拳銃を撃つときがある。
「今日は抜き打ちテストがあるらしいぞ」
 ギャグでしか使わないような分厚い牛乳瓶の底の様な眼鏡をかけ、悟浄さんと同じような赤い髪を持つ人は紅該児さん。どこからそんな情報を手に入れてきたのか少し自慢げに三蔵さんに話している。
「これ読めるない。漢字アイドンノー」
 現代文の教科書を逆に持って言うのはハーフで天然のジープ君。珍しい髪の色を持つジープ君はぺいっと教科書を投げ出してポケットから飴を取り出していた。
「じゃぁ、決着つけようか。馬鹿弟」
 学生服を脱ぎ捨てて言う独角児さんは短い黒髪で不敵に笑ってなんかいる。それに触発されたように悟浄さんも学生服を脱ぎ捨てた。
「上等!クソ兄貴」
 こんなとき、どうすればいいの・・・。学級委員てなんて不幸な役職なの。あんな修羅場に飛び込んでいけるのはシュワちゃんかブルースウィルスくらいだわ。
「はーい、席について下さい」
 おろおろしていたあたしに天の助けが。
 少し長めの黒髪と黒縁の眼鏡をかけたその人は汚れた白衣を着て笑顔を絶やさずに出席簿の黒いファイルを持って現れた。
「先生いちごよこせ」
「はいはい」
 ジープ君が脈絡の無い言葉を先生に投げかけるけど先生はまるで相手にしていない。ジープ君はいちごが好物で会った人誰にでも言っている。
「うわ!ジープ何舐めてんだー!」
 悟空君が飴を舐めているジープ君の首を絞めたりしていたのを三蔵さんがさり気にハリセンで叩いたりしている。いつも思うけど、あれどこから出てくるんだろう。
「今日は生物の抜き打ちテストをやります」
「へっへっへっ」
「気持ち悪いぞ紅該児」
 訳知り顔で不気味に笑う紅該児君に厳しい言葉を与えて三蔵さんが言ってる。
「テスト日本語で書かれてる。オレ漢字アイドンノー」
 ジープ君が手を上げると先生は紙を机で揃えてジープ君を見た。
「全部平仮名で書かれています」
 それまで争っていた悟浄さんと独角児さんが一斉に黙る。この二人も漢字読めないのね・・・。
「では始めましょう。配られたら後ろに回してくださいね」
 それぞれの列の先頭にいる生徒にテスト用紙を渡していく先生は優しげな微笑みを崩さない。
 それが、怖い。いつだって先生は何かあると笑顔になるから。
「俺生物苦手なんだよ・・・」
 生物だけでなくて他の教科も全然出来ない悟浄さんが変な汗を流して悟空君の背中をばしばしと叩いて言う。悟空君はそれどこらじゃないらしくてしきりに「腹減った」と呟いていた。朝食べてこなかったのかな。
「では始めてください」
 あたしは他の人を観察するのを止めてテストに集中することにした。

『うにのはっせいにかんするつぎのぶんの(1)〜(9)にてきとうなごくをいれよ』
 うわ、ホントに平仮名で書いてる・・・。読みにくい。
『ウニの発生に関する次の文の(1)〜(9)に適当な語句を入れよ』
 なのね。
 あたしは頑張って問題を読んで解いていった。
 それほど難しくはなくてすらすらと解けていくから安心したけど、あたしの大分後ろから聞こえてくるうめき声は悟浄さんや独角児君のもの。三蔵さんや紅該児君はペンを快調に走らせている。ジープ君はあたしの後ろだったから見えなかった。悟空君はペンを持とうともしない。
 そして10分後、テストを終えたあたし達のテストは先生のもとに返された。先生は人間業ではない速さで採点を終えると、それを一旦見通す。
「ぷ」
 何故か笑っていた。色んな意味で怖い。
「ではー、ピックアップしたものを紹介しようと思います」

 へっ?

 先生はテストを返そうとはせずに内容を黒板に書いていった。
「意味わかんねーよ!何だよ、ピックアップってよー!」
 悟浄さんが真面目なことを言ってる・・・・。
「暇、だったんでね」
 
 結局は・・・それですか・・・・。暇つぶしに生徒を使ったんですね。

「よく見て今後の参考にするようにね」
 何の参考なんですか・・・。
 とにかく先生は白いチョークを持つと黒板に書き始めた。

 曰く。

『ウニの発生に関する次の文の(1)〜(9)に適当な語句を入れよ』

 悟浄さんの答え。
 
・ウニの未受精卵は(1)層で包まれている。(ゼリー)
『カレー』

 独角児君の答え。

・ウニの未受精卵は(1)層で包まれている。
『俺様』

 ・・・・・・・・・・・・・。
 馬鹿?
 書かれた二人は何故か大笑いしている。

 悟空君の答え。

・(1)層を通り抜けた精子が卵の中に入ると、速やかに(2)を形成する。(受精膜)
『肉まん』

 ジープ君の答え。

・(1)層を通り抜けた精子が卵の中に入ると、速やかに(2)を形成する。
『じゅせわく』

 悟空君は・・・もうありえないんじゃないかな・・・。相当にお腹が空いてたのね。
 ジープ君は何となく分かる気がする。頑張ってるのは分かるわ。
 でも・・・馬鹿ね・・・。
 
 紅該児君の答え。

・ウニの卵は等黄卵で、卵割の様式は(3)である。(等割)
『兵法第十版イルゲストール著』

 三蔵さんの答え。

・ウニの卵は等黄卵で、卵割の様式は(3)である。
『ふん、愚問だな』

 え?あなたたち頭いいんじゃなかったんですか?
 イルゲストールって誰ですか?
 愚問だな、ってあなた王様ですか?
 答えはどこですか?
 馬鹿ですか? 

 八百音の答え。

・第二卵割は(4)と(5)を結ぶ面で起こる。(動物極、植物極)
『あたし あなた』

 あっ、あたしも馬鹿の仲間入りー!


「ふむ、皆おもしろいですね。中々いいセンスをしています」
 先生のそのキャラは、馬鹿を作ってるんですか?馬鹿なんですか?
 

 今日も馬鹿な問題が続く。
 そしてC組をシメているのは先生だと思うのは、あたしだけでしょうか。


後書き

なんか・・・パロディになってないなぁ・・・。
どれの問題は、実際にわたしの友達が書いたものです。

馬鹿ー!

この小説について

タイトル 抜き打ちテスト。
初版 2007年1月13日
改訂 2007年1月13日
小説ID 1163
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トリニティの写真
作家名 ★トリニティ
作家ID 95
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活動度 25049
文と音楽と絵と食事を大事にする南部人

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