僕と寝ぼすけ男 - 寝ぼすけ男〜コウタ=レジェンディア〜




それまでの俺は幸せだった。





大好きな家族に囲まれて、暖かい笑顔に包まれて。





でも、あの日俺は全てを失った。




兄貴が家族を殺したんだ。
その日から俺は俺の[優しさ]を失っていった。


一人になった俺は軍に入った。


一人でも生きていけるように。
兄貴を殺せる力をつける為に。


次こそは、俺の大切な人を失わないように。


軍に入って直ぐ、俺は牢屋にぶち込まれた。
なんでも、連中は俺の血が目当てらしい。
軍の最終兵器として暗い牢屋に繋がれた。



俺は汚い犬も同然だった。



首には鎖の錆が付いていたし、飯の時間になれば地面に置かれた残飯に口をつけて吐いた。



そんな時にあいつは…、シーガルは来てくれた。

本来なら表のクソ兵士共に配られる筈のパンとか持ってきてくれたんだ。



でもさ、そいつも俺が17の時に出陣した戦争で死んじまった。




その後、俺は元帥の地位を捨ててただの軍人に戻った。位は大佐。


罪滅ぼしのつもりとか、そんなんじゃないけど、俺はもうあんな思いはしたくなかった。




23の誕生日。とうとう俺はアイレス村に逃げ込むことになった。

フェレンデ王が御亡くなりになり、新しく王になったあの女はフェレンデ王家側の軍を排除しようと考えているらしい。
それを聞いた軍部は、来るべきイリカ=フェンネルとの直接対決の為に、軍にいる有力な軍人をレリーフ領の中にある街に隠れさせるようにした。



俺はその村で幸せそうに笑う少年に出会った。



年は15と、俺がまだ幸せに暮らしていた時の年に近い。


俺は羨ましかった。


この少年には、俺みたいな思いをして欲しくなかった。




苦しくて。
辛くて。
泣きたくて。



けど、俺が来たせいで村は廃墟と化した。

少年は大切な人を失った。


俺と同じだった。





だから、俺は少年を全力で守ってやりたかった。



面倒くさくても。



俺は、まだあの村に居た時のような笑顔を取り戻してやりたかった。







大切な人を守る為に。




人を殺すのではなく




守る為に、俺は剣を振るう。




だから…。











俺が死んででも。






サヤ、君を守り抜いてみせる。













後書き

コウタ独白。
なんか暗い気分を変えようと書いてみた。

なんか恋愛モノっぽい…
サヤ、男なのに。

この小説について

タイトル 寝ぼすけ男〜コウタ=レジェンディア〜
初版 2007年2月3日
改訂 2007年2月3日
小説ID 1256
閲覧数 1022
合計★ 3
霜柱 光の写真
ぬし
作家名 ★霜柱 光
作家ID 97
投稿数 45
★の数 87
活動度 5973
まったりファンタジー。
最近幽霊部員と化してましたが生きてます。

コメント (2)

★トリニティ コメントのみ 2007年2月4日 14時28分21秒
コウタさん、辛くて悲しい兵士時代。

どうもコニャニャチワ迷える子羊トリニティです。
コウタの奔放さと激情資質はここからきているんですね。多分。
いやー、何か勉強になったなぁ・・・。
★冬野 燕 2007年2月5日 22時41分15秒
 総まとめですね、コウタの過去の。
 たまにはこんなワンシーンを盛り込むのも新鮮でいいかも。
 後書きどおり、なんだかコウタが違う方向に走っている気が。

 サヤとコウタ。どんな友情か知らんが僕は応援してry(げふ
 過去と試練。乗り越えてきたコウタはこれからどう歩んでいくのか。
 ひそかに注目していきたいと思いまっす。
名前 全角10文字以内
コメント 全角3000文字以内 書式タグは利用できません
[必須]

※このボタンを押すと確認画面へ進みます。