恋愛 - kissよりも言葉を下さい

今・・なんて・・



だから・・捨てられたって言ったの。



何でだよ。



さぁーね。



きっと、出来無い子だったからでしょう?



何させてもダメ。



何言ってもだめ。



本当に使えない子ね。



どうして、貴方なんて生んだのかしら?



どうして生まれて何て来たのかしら?



こんな事なら最初から捨てればよかった。



殺せばよかった。



流産してればよかった。



そんな言葉が彼女の頭によぎる。



その事を一つ一つ彼女は彼に話していた。



そして彼は自分の言った事を思い出した。



過去に彼も彼女に同じような事を言って、泣かせていたのだ。



それに気付いたのだ。



私、本当に馬鹿で、ナにやっても出来無い、出来損ないで。



いつも親に迷惑かけて、だから、あたし、きっとここに居ても意味がないって思って、



両親に言ったの。



私、死神になるって。



そしたら、



なれるわけないじゃない。



きっとなれたとしても、迷惑をかけるだけだって。



それでも、死神になった。



親から離れたいがゆえにこの子は、ずっと一人で抱えてきたんだ。



この世の儚さと、辛さと、軽蔑されながら。



だから、総隊長は、あんなにも。



外でその話を聞いていた乱菊と傍に居てなきじゃくる彼女を癒す彼。



どこも似ていないようで、彼らはどこかが似ている。



どこか決定的に似ているところがあるゆえにこの少女をほおっておけないというのが



一つは事実。



本当の事。



私、怖かった。



本当は、怖かった。



大丈夫って言い聞かせていたのに、でも・・・ダメだった。



こんな私だから、皆に心配かけて、皆離れていくんだって。



離れない。



・・・?!



俺は、離れない。



ずっと・・ずっと傍に居る。



松本・・・お前もそうだろう?



いつから気付いて・・・・



ばーか・・最初からだ。



そうですか。



乱菊さん。



どうして。



大丈夫よ。



私たちはね、離れないから。



あんた一人置いて、どこかにいくわけないじゃない。



ごめんね。

 

ありがとう。



そしてサヨウナラ――



どうして?



私ね、やっぱりここにいるの罰当たりな気がするの。



私がこんなところに居ちゃいけない。



それは・・〔だって・・・迷惑かけちゃうんだもの。



皆の足を引っ張るわけには行かないでしょう?



どうして・・。



ばーかいっつもひっぱってんじゃねェか。



うんそうだね。



でもね。



どうして、この子はコンナニモ一人で耐えようとするの?



こんな小さな体で、もうぼろぼろのはずなのに。



どこまで無理すれば気がすむの?



どこまで、この子を傷付けるの?



あなた方はどうしたいの?



こんな子に心を殺させるなんて。



感情を出せるようになったこの子を又、あのときのように一人ぼっちにさせるの?



あなた方は、どうして・・・・どうして彼女をそんなに嫌うの?



感情を押し殺して育ってきたせいか、彼女は、涙が出るわけも、声を出す事も泣くただ、涙だけが



その、美しい顔をなぞるように頬をつたい落ちるだけしか出来なくて。



又、昔のように戻るかもしれないという不安に駆らせられていた。



唯一彼女が一度だけ見せた不安と怖さの顔だけが頭によぎる。



彼女は、笑う事も泣ければ、色々な感情を知らない。



だから、乱菊たちは、表に出す事を教えていた。



又、彼女自身も望んでいた。



自分お気持ちを素直に出せたらどんなにも良い事かと。



でも・・又やっとそこまで開いていた扉が、閉まりつつある。



彼女はどうなのか・・誰にも分からない



でも、それでも私達は負けない。



この小説について

タイトル kissよりも言葉を下さい
初版 2007年2月19日
改訂 2007年2月19日
小説ID 1316
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作家名 ★桜井茜雫
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