僕と寝ぼすけ男 - 僕と寝ぼすけ男

ああ…、頭がぐらぐらする。
なんだか最近、変だよ…。
あんなに狂った笑い方したの…初めてだ。





どうかしてるよ、僕。





僕と寝ぼすけ男。




「ぅぅうおぁ!! 」
グバァ!! とコウタは飛び起きた。
寝癖がついた頭をバリボリ掻き毟り、部屋を見渡す。

どうやらこの街を訪れて最初に泊まった宿屋らしい。
隣りのベッドにはサヤが寝ている。

「…、待て、兄貴は何処行った!? 」
布団を蹴り、ドアを開く。


ごん、と鈍い音がした。


「…、こんな事するのはコウタだけだね…」
「……え」

額を押さえて、シノン=レジェンディアは立っていた。

黒い髪をツンツンに立てている好青年だ。右目の下には泣きホクロがある。
「何でここにいるんだよ!? 」
「なんでって…、君達2人ぶっ倒れたからここに運んだの俺だし」
ニッコーと笑ってみせるシノン。
額は赤いままだが。

「お、それはサンキュ…じゃねぇ、畜生流される所だった! てめぇよくも…!」
シノンは右手でコウタの口を押さえた。
「はいはい、今はちょっと休戦ー。お前の連れもバタンキューなんだから」

コウタはサヤに視線を移した。
彼はピクリとも動かず、只静かに眠っている。

シノンはドアにぶつかった衝撃で少しこぼれたコーヒーをベッド脇のテーブルに置いて、コウタが寝ていたグチャグチャのベッドに腰を下ろした。

「いやー、久しぶりだねー。こんなに沢山会話したの」
「したくてしてる訳じゃねぇよ。サヤが起きたらシェイドに検査結果聞いてさっさとこの街を出る」

シノンは「ひどいなー」といってベッドに横になり始めた。
コウタはそれを鬱陶しそうに一瞥して、欠伸をする。

「でもさぁ、俺がコウタを殺したら教えてあげようって言ってた事、サヤ君は案外気にしてるんじゃないのかなぁ?」
切れ長の銀色の目が細くなる。

「何でテメェが魔神族について詳しいんだよ」
寝癖を直そうともせず、部屋を出ようとするコウタに、シノンが、




「魔神族…サヤ君が前代未聞の大魔術師だから。      って言ったらどうする?」


コウタの足が止まった。

「サヤ君の両親は何者かに殺されているらしい。サヤ君自身もアイレス村の出じゃない」

シノンの顔からは笑顔が消えている。
コウタもドアノブから手を離していた。

「…それって、どういうことだよ」
「皮肉なもんだね、故郷と呼べる居所を2回も滅ぼされるなんてさ」


「まぁ、今から言うのは出生地…、たしかガンシェル…だったかな?魔術の街、ガンシェル。そこを統治してたのがこの子の両親でさ」

シノンはコーヒーを一口飲み、サヤを見た。

「で、ある日突然、謎の業火と集団が街を襲ったらしい。生き残ったのは魔法を駆使して自分の身を守ったサヤ君だけ」

「謎って…、それは誰がやったのかは解ってないのか?」
「生き残った人がサヤ君だけだからねぇ。そこまでは解ってないけど」

「ただ、これだけは言い切れる」

シノンは片目を閉じて、こう言った。












「サヤ=エミリアは、魔道の天才だった」













続く…。。

後書き

なんだかなぁ…。
どもども、サボリ気味でスイマセン、霜柱です。
いろいろと私情がありまして。

最後らへんで兄弟が普通に会話してるのが個人的に嫌なんだけどこうするしかなかった…。

やっと主人公に触れられたよ…。

この小説について

タイトル 僕と寝ぼすけ男
初版 2007年2月24日
改訂 2007年2月24日
小説ID 1333
閲覧数 1024
合計★ 0
霜柱 光の写真
ぬし
作家名 ★霜柱 光
作家ID 97
投稿数 45
★の数 87
活動度 5973
まったりファンタジー。
最近幽霊部員と化してましたが生きてます。

コメント (2)

★トリニティ コメントのみ 2007年2月27日 15時46分16秒
ひいい!
まさか!
サヤは・・・・!!
いやあああ!
なんてこったい!
混乱気味のトリではありますが、この先の展開が全く読めません!
最近シリアス続きだったから紹介文につられてやってきてみればアナタ!
何ね!
何ねこれは!
コウタとシノンは結構いいコンビかも? と思ったのは私だけ?
★霜柱 光 コメントのみ 2007年2月28日 19時30分56秒
どうも、コメント有難うございます。遅れてすみませんでした。
サヤは防衛機能付きです。我愛○の砂と一緒です(えぇ
次の展開が読めないとの事で。読めるように頑張っていきます!気合じゃー

さてさて、お菓子の時間だー。(ぅわ
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