僕と寝ぼすけ男 - 僕と寝ぼすけ男

僕達はガンシェルっていう廃墟に行くことになった。
そこは僕の生まれた所…、らしい。
僕自身はよく覚えてないけど。





行って、何か思い出せればいいけどな。







僕と寝ぼすけ男







サヤ達がガンシェルの街に着いて、探索をし始めた頃だった。

「サヤ、どうだ?何か思い出したか?」
コウタの問いに、サヤは首を横に振った。
「何も思い出せないよ。だけど…、もう少し見て回ろう」
そうだな、とコウタが頷く。サヤは両手を白くなるぐらい強く握って、足を前に出した。


ガンシェルは深い霧が覆う廃墟だ。
何者かの手によって一夜で滅ぼされ、生き残った者はいないと思われていた。
壊れて穴が開いた家の壁を風が通り抜けていく。

サヤは一際大きい家を見上げた。
大きな傷跡はなく、一番原型を留めている。
「ほぉー、でっけー屋敷だなぁ。中に入ってみようぜ」
コウタが扉を開き、中に入る。
続いてサヤとシノンが入り、屋敷の中を見渡す。


部屋は至って綺麗なままだ。
皿や骨董品などが散らかっているのはともかく、いままで見てきた家よりは綺麗だった。
「すげぇ…、外はあんなにボロボロだったのに…」
コウタが感心している間に、サヤは奥の部屋に歩いていく。
誘われるような感じだった。

サヤは同時に怖くなった。
一歩づつ、恐怖は大きくなっていく。



多くの部屋のドアを横切り、一番奥の、ジェルベ模様の装飾がなされたドアの前に立った。
手が震える。
錆一つ無いドアノブに手をかけ、一気にドアを開いた。


白いカーテンが風になびく。

パステルカラーで統一された部屋だった。
小さなベッドに、汚れたクマのぬいぐるみが無造作に置かれている。

傷が無い…、新品の大きな机と埃被った本。

子供部屋だった。
「…………。」


ふと足元を見ると、一冊のノートが落ちていた。
サヤはノートを拾い、表紙を捲った。

「これは…」





「1992 10 20

  今日はサヤの3才の誕生日だった。
   前から欲しそうにしていたクマのぬいぐるみを渡すとき、息子は嬉しそうに笑   ってくれた。
  さっき、サヤの部屋を覗きに行ってみたら、ぬいぐるみを抱いて寝ていた。
   3年間、元気に育ってきてくれた事を祝いつつ、また次の誕生日を迎えれるよう   に祈った。

        フロワード=エミリア」







「とう、さん」

サヤの口が動いた。
ノートを閉じて、絨毯の上にストン、と座る。


直後、サヤは激しい頭痛に襲われた。
ギリギリ、と頭が締め付けられるような痛みが走る。
「ぅ、あ、  。   ィギィ  。、!! 」










少年の頭に、何かを叫ぶ女性と倒れた男性の姿が浮かぶ。











「思い…、出した!」












続く。。   

後書き

うひょっ、久しぶりでした。
ゲームとか勉強とかで忙しくて…。

この小説について

タイトル 僕と寝ぼすけ男
初版 2007年3月18日
改訂 2007年3月18日
小説ID 1383
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霜柱 光の写真
ぬし
作家名 ★霜柱 光
作家ID 97
投稿数 45
★の数 87
活動度 5973
まったりファンタジー。
最近幽霊部員と化してましたが生きてます。

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