that faint voice - 未来への跳躍


 目指したいものが見つかったときに、どうしても逃げてしまう。
 イメージの向こう側が何も見えてこなくて。
 考えようとしても怖くて怖くて。
 呼吸をする度に、瞬きをする度にその瞬間が近づいてくるのが分かる。

 
 一秒ずつの未来が時間を通して伝わって肌に直接伝わった。
 刺すような痛みに似た焦燥がじりじりと脳を焼いていく。
 学校で忘れ物をしたとき、先生に見つかるまでの時間のように、じりじりと落ち着かない。
 

 人間は構造上、二秒後の事象を見てる。
 たとえば水をかけられたとして、人間がかけられた瞬間に見る映像は水が向ってくるものだ。
 その二秒というタイムラグの中に確かな未来がある。

 
 見えてはいないけれど、すでに未来を私達は見て感じている。
 見えないだけで、もう体験しているんだ。

 
 近づいてくる未来というのはそれと全く同じ。
 見えなくても感覚のすぐ先にある。
 見えた時には何かが起こった後。
 

 見過ごしているようで見ている私達の脳は常に一歩前にいる未来に汗っているだけなのに。
 勘違いという大きな壁が焦りを恐怖へと変える。
 

 小さな場所を見出すためだけに人はどんな努力もするでしょう?
 それと同じだ。
 

 大丈夫。
 二秒先の未来を感じる方が小さな場所を見付るよりもずっと簡単だから。
 手遅れなんて本当は無いんだ。
 だって過去はしまえる。
 心の中にしまえるんだから。
 これからの事を考えるのはすごく、すごく楽しくて面倒だ。


 そこでどう捉えるかが成功するか否かを決める。
 努力が結果を裏切らないように、結果だって努力を裏切らないんだ。
 頭の堅い連中なんて私達のあとからついてくる。
 どこでだって。
 そうどこでだって。





 始まっている未来のために歩き出せるんだよ。









後書き

実際はこんな事難しすぎて出来やしないけど、そう思ってでもいなきゃ潰れてしまいそうじゃないか。

そんな気休め程度でも心に残るようなものを書きたくて学校で授業も放棄して鉛筆書きした文です。
ちょうど政治経済の時間だった。
黒板にたたきつけるようなチョークの音が、まだ耳に残っているよ。

この小説について

タイトル 未来への跳躍
初版 2007年4月27日
改訂 2007年4月27日
小説ID 1495
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作家名 ★トリニティ
作家ID 95
投稿数 123
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活動度 25049
文と音楽と絵と食事を大事にする南部人

コメント (3)

★Skip コメントのみ 2007年4月29日 0時55分07秒
何か詩的な文章で味わい深いものがありますね。小説を授業中に考えたこともありますが、こんな流麗な文を思いついたことはありません・・・
こんな文なら先生にばれて読まれてもいいかもなんて思ったり。
★冬野 燕 コメントのみ 2007年4月29日 12時59分15秒
 そうなんですよねー。宿題忘れたときの緊張感といったら……どきどき。
 気がつかなくても未来を感じているのか、なるほどって感心させられました。
 努力は面倒だ。だけど面倒は乗り越えるものだよね。
 まるで諭されているような錯覚に溺れた心地でした。
 何言っているのか自分でもよく分かってないツバメでした;;;
★トリニティ コメントのみ 2007年4月30日 17時35分13秒
お二方ともコメントありがとうございます。

>>Skip様
授業中だからこそ、出来るんですよ。私だけですかね;; 緊張感に包まれながら書き書き。
味わい・・・・! いい響き・・・。そう言ってくださると嬉しいです!

>>冬野 燕様
実際のところ、こんな風に上手く時間や未来を見ることが出来ればきっと今頃もっと頭がよくなってたんでしょうね・・・。
でも、考えることがまず大事なんだと、自分自身にも言いたかったんです。
面倒です。確かに面倒。でも燕さんが言ってる通り乗り越えた先に未来がある。
私も乗り越えたい・・・受験という過酷な山を・・ううっ。
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