FRESH!! - FRESH!!―5―

 「ねー、知ってる?一年生にすっごい可愛い子が転入してきたって」
 「なんかぁ、もうアイドルって騒がれてるって」
 「見てみたいねー」
 「ねー」
 ある日の事。学校の色々なところで、そんな事が話されていた。
 噂によると、一年八組。名前は「半田 夢」だそうだ。
 「ねぇ、昼休みに夢ちゃん、見に行かない?」
 二時間目の休み時間、光がいきなり俺に言った。
 「そういうの、その子にあんまり良くないと思うけど?」
 「そう?でもさ、風太だってみたいでしょ?」
 「うーん」
 「悩んでるし」
 祥平の声がして、光と俺は後ろを振り返った。
 祥平は呆れた顔でため息をついた。
 「いや・・・、祥平も見たくない?」
 「別に」
 「あ、そ」
 「あのさぁ」
 またしてもいきなり蘭の声がした。
 「どうした?」
 「あのさ、購買ついてきてくれない?」
 「絵里花は?」
 俺がそういうと、蘭はうーん、と言った。
 「家庭科部で呼ばれたのぉ」
 「ふーん」
 「で、ついてきて?」
 「皆で?」
 「うん♪」
 祥平と光がえー、と唸った。
 「何よぉ、いいよ。風太と行くし」
 「え、俺だけ?」
 「そ。行くよ!」
 そうして、俺は蘭と一緒に購買に行く事になった。
 購買というのは、別校舎にある、パンやらおにぎりやらを売っている場所の事だ。
 「ありゃ、今日はすっごい人いるなぁ」
 「そうだね。あ、ここで待ってて?パン申し込んでくる」
 「・・・おう」
 蘭はほとんど俺の返事も聞かずにカウンターの方に走って行った。
 と、俺は小さい女の子を目の端でとらえた。
 その女の子は少しカールをかけていて、目がクリッとしていて可愛らしかった。
 そして、その周りには男やら女やらが集まっていた。
 その時、俺の頭の中に『半田 夢』が出てきた。
 「何か、困ってる・・・?」
 その夢ちゃん(勝手に決めつけている)は、たくさんの人に囲まれてほとんど姿が見えなかったが、キョロキョロして困っているように見えた。
 「あのー・・・」
 「!あ、はいっ」
 俺が夢ちゃんに声をかけると、夢ちゃんは肩をびくっとさせて振り返った。
 俺が夢ちゃんに話し掛けたせいか、周りからブーイングのようなものが飛び交っているような気がした。
 「何か困ってる?」
 「あ、はい。あの、パンってどうやって申し込むんですか?」
 「ああ。あそこのカウンターで・・・」
 「一緒に来て下さいっ」
 「え」
 俺は夢ちゃんに引っ張られて、カウンターの方に引きずられた。
 「ち、ちょっと」
 「チョコパンがいいです♪」
 「あ、それはカウンターのおばさんに言って。俺じゃなくて」
 「そうなんですか?」
 いや、普通分かるでしょ。
 ていうか「おばさん」って言って、おばさんがちょっと怒ってるし。
 「うわー、こういうのって、感動しますねぇ」
 「感動・・・?」
 「はい♪凄く楽しい!!」
 ・・・うわ、変わった子。この子、もしかしたら夢ちゃんじゃないかもな(何でそうなる)。
 「ありがとうございます、パン買えました!!」
 「うん、そだね。ははは」
 俺は蘭を密かに探して、早く戻りたいと思った。
 「あの、このお礼は・・・?」 
 「いや、お礼なんて全然いいから。じゃ」
 俺は蘭を見つけて足早に去った。
 
 「夢、すっごくいい人、見つけちゃった」
 

 
 

後書き

ネタ、無くなってきたな・・・。

この小説について

タイトル FRESH!!―5―
初版 2007年8月20日
改訂 2007年8月20日
小説ID 1626
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駆け出し
作家名 ★Lei
作家ID 158
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