sing for fog - 霧に唄え!

車に乗り込んだ俺は必死に考えを巡らせた。

俺は今からどうなるのだろうか、と――――

***

今かかっているのは最近お気に入りのロックバンドの曲。
教師がロックバンド・・・?
と、世の奴は言うかもしれないが、教師がロック聴いて何が悪い。
教師だってなぁ、他の人間と同じなんだよ!
飯食って、風呂入って、寝るんだよ!
だから、だから・・・!

「ちっくしょー!あのクソハゲがッ」

こんな汚い言葉使ったって許されるんだ!生徒がいなけりゃ!!

俺は半分自暴自棄になりながら、ハンドルに噛り付くように運転していた。

「あの油蝦蟇!わざと黙ってやがったな!なぁにが『悪いねぇ、東雲クン』だ!!
悪いの意味知ってんのかぁぁ!」

俺は怒りの雄たけびと共にアクセルを深く踏む。
メーターが一気に90舛泙脳紊ったが、知ったこっちゃない。
対向車はおろか、前方や後方まで見事に車の陰は無いのだから。
そこはさすがは山奥といったところ、田舎の学校なのは残念ながら本当らしい。

俺は座席の上の紙に放置してある紙に目を落とした。
2年前の俺の顔が左の隅に貼ってある。
緊張してガチガチなのか、今見てみれば随分とまぁ、間抜けに見える。
しかし、これでも8回も取り直したのだ。
その隣には達筆な字で『東雲 陽』(シノノメ ヨウ)。
これは、書道教室を営む友人が書いてくれたものだ。
楷書で書いた名前は、それはそれで履歴書には合わない。

そんなちぐはぐな書類。
それでも、希望と期待が溢れんばかりに詰めてあった。

俺はスピードを一気に75舛泙罵泙┐襪函音を立てて鼻をすすった。

***
CDはもう既に4周はしただろうか。
そろそろこのアップテンポな曲にも飽き飽きしだしたころ、それは姿を現し、俺を飲み込んだ。

「…このトンネルの向こうだな」

ぽっかりと開いた横穴が、まるで俺を異世界に引きずりこもうとしているかのように見える。
まぁ、実際はなんてことはないただのトンネルなんだけど…
とにかく、この向こう側に俺のhellがあるというわけだ。
いやいや、陽!今からそんなに投げやりになっていてどうする!
あきらめるんじゃない、お前はこれからだ!!

俺は脳内でこのような異常極まりないやり取りをしていた。
どうやら、思考回路に異常をきたしているらしい。
本当にやりきれない…

1分程ですぐに視界に真っ白な光が飛び込んできた。
魔のトンネルはそれほど長くはなかったらしい。
さぁ、これから生活するド田舎を目にしっかり焼き付けようじゃないか!

………………。

………。

…真っ白な…光、り…?

「…あれ?」

トンネルから出ても、景色に色がつかない。むしろ、景色自体ない。
白いまま。

………前言撤回。やはりあのトンネルは…

「あれぇぇぇ!??」

やはり、異世界に誘う道だったんだ・・・

後書き

大して進まず;
次は何とかしなくては!

この小説について

タイトル 霧に唄え!
初版 2008年1月20日
改訂 2008年1月20日
小説ID 1793
閲覧数 830
合計★ 3
晶の写真
駆け出し
作家名 ★
作家ID 192
投稿数 3
★の数 3
活動度 363

コメント (2)

★美月mizuki 2008年1月22日 16時56分23秒
はじめまして、こんにちは。美月mizikiと申します。
この作品を読んで、最初に思ったのは「私の中学校の数学の先生に似てる」です。くだらなくてごめんなさい。
身近に東雲さんのようなロックが好きで、クソヤロウとか言っちゃうような先生がいるので、私は共感度が高いです。
これからの展開が楽しみです。
ではでは、失礼しました。
★ コメントのみ 2008年1月25日 22時03分57秒
どうも初めまして、美月mizikiさん。
お返事遅くなって申し訳ありません!コメントありがとうございます。

共感していただけるとは、感激の極みです!
しかし、このような教師が本当にいるとは・・・
世も末ですな。

では、今回は本当にありがとうございました!
こんなへっぽこ小説でよければ、これからもお付き合いください。
名前 全角10文字以内
コメント 全角3000文字以内 書式タグは利用できません
[必須]

※このボタンを押すと確認画面へ進みます。