夜に咲く花 - 第三話 不良トリオはやってくる

時刻は7時を回った。そのころには、もう俺と副店長しかいなかった。
俺は、全く料理が出来なくて、お腹をすかせてまっているだろう妹のために、そろそろ上がる頃なのだが、彼女は来なかった。
どーしたのかなぁ〜……来ないのかなぁ〜……。でもだからって彼女の会計を日下部さんに回すのもいやだしなぁ〜。
と、いうわけで、もう30分待つことにした。

そして30分が経ち、そろそろ出ないと妹に遅いって怒られるので、帰る支度を始めようとしたとき、入り口の自動ドアが「ゴゴゴゴゴゴゴゴ……」と音をたてて開いた。(その自動ドアは壊れているのだが、店長が直そうとしないのである。)
「いらっしゃいませー」
俺はしゃがんで下の棚に入っている煙草の数を確認していた。
「あ、あの……っ」
「いらっしゃ…あ」
彼女がレジの前で息を切らして立っていた。
「ずいぶん遅かったですね。家遠いんですか?」
「い、いえ……あの―」
彼女は何かを言いかけたが、入り口の自動ドアの「ゴゴゴ……」という音でかき消されてしまった。
「おらぁ!よくもぶん殴ってけれたなぁ、あぁっ!?」
入ってきたのは、頬が赤く腫れている長髪(不良A)と、肩にバットを担ぐように持っている頭は禿げのヤツ(不良B)と、顔にニヤニヤとした汚らしい笑みを浮かべ、ガムをくちゃくちゃ噛んでいるチャラ男(不良C)が立っていた。
「おい、ごらぁ、ふざけんなよ!?」
不良Aは鉄パイプを手にもっており、それを床にたたきつけた。「ガンッ」という大きな音に彼女は「きゃ」と小さく悲鳴をあげた。
おいおい……。何だ?この昔の学園ものの漫画とかにありそうな展開と不良は……。
「ちょっと表に出ろやぁっ」
不良Aは彼女につかみかかろうと手を伸ばしたが、俺はレジの向こうに出るためにレジを飛び越えるついでにそいつの腫れ上がった頬に蹴りをいれた。
「うがぁっ」
不良Aは駄菓子コーナーの通路に派手に転がった。
「店内での暴力はおやめくださ〜い」
俺は、駄菓子コーナーでのびてしまった不良Aを見てから、何が起きたか分からないという風に目をパチパチさせている不良B・Cを軽く睨み付けてやった。
「ぼ、暴力って……お前が先にやったんだろ!?」
まぁ、もっともな意見だな。
「女性に手を出そうとした人をけっ飛ばして何か問題でもありました?」
俺は、ロッカー室からこの惨状を見ている日下部さんに目で合図した。
日下部さんに意味が伝わったらしく、彼女の所へ行くと、「こっちへ来て下さい」と声をかけ、ロッカー室へと誘導していった。俺はそれを目の隅で確認してから、不良B・Cと向き合った。
あー……めんどくせー。けど、彼女の前で良いところを見せるチャンス!!がんばるかぁ〜。
「ふざけやがって、この野郎!!」
不良Cは俺に真正面から殴りかかってきた。
俺は右にかわして、不良Cの殴りかかってきた右腕をつかみ、手前に引いた。不良Cが前にバランスを崩したところに相手の腹に手を当てて、殴りに来た勢いを上向きに変えて、相手の身体を浮かすと、そのまま投げ飛ばした。
次に不良Bがバットを振り上げて襲いかかってきた。俺の頭を殴ろうとするバットを左手で防ぎ、がら空きになった腹へと拳をたたきこんでやった。
「うぅ……」
不良Bは鳩尾にパンチをくらって、俺の足下に倒れ込んだ。
うしっいっちょあがり♪
俺は、ふぅ、と息をはき、ロッカー室の方に目を向けると、日下部さんと彼女が扉の隙間からこっちを見ていたことに気が付いた。
「日下部さん、警察呼びました?」
俺は、ショーケースに顔をつっこんでいる不良Bを出してやりながら聞いた。
「あぁ、うん。呼んだよ」
「さすがっスね、日下部さん。要領がいい」
「いやいや、君の気配りほどじゃないよ」
そう言って、日下部さんは彼女をちらりと見て、俺にウィンクをした。
ばれてたか……。
俺は、ハハッと笑って、いまだにあ然としている彼女に声をかけた。
「大丈夫ですか?」
彼女は体をビクッとさせて、俺の方を見た。
「は、はい……。強いんですね……」
「いや、もともとはそんなんでもなかったんスけど、ここ、こういう奴ら多くてこの時間帯よくあるんスよ。だから、慣れちゃっただけっス」
「そーなんだ……」
俺はもう一度彼女に大丈夫かと訊ねようとしたが、それは外から聞こえるパトカーのサイレンによって遮られた。

そのあと、パトカーがコンビニに着いてから、事情を説明したり、なんやかんやで、結局9時を過ぎてしまった。
「後はもう良いよ。店長には僕から説明しておくから」
警察が不良トリオを引き取っていったあとに日下部さんがそう言ってくれた。
「そうっスか?ありがとうございます。じゃあ、俺も会計すませたら上がりますんで」
「はい、お疲れ」
「おつかれっした」
俺は再びレジに入り、彼女の買い物の会計をすませた。
「本当にすみませんでした」
レジが終わった後、彼女は深々と頭を下げた。
「い、いや、別にいいんスよ。こんなの毎日のようにありますから」
俺は苦笑しながら顔を上げるようにいった。
「でも……」
彼女はまだ申し訳なさそうな顔をしている。
「ん〜……。本当に、気にしないで下さい」
「……じゃ、じゃあ、今度お礼をさせて下さい」
「え?いいんすか?」
「はい」
少し考えてから……
「じゃあ、お言葉に甘えます」
「はいっ」
彼女はやっと笑顔を見せた。
お言葉に甘えたのは彼女がどうしてもというからであって、けっして俺個人の願いではないぞ。けっして。
「じゃあ、家まで送っていきますよ。俺もう上がるんで、着替えてくるまでちょっと待っていて下さい」
「あ、はい。ありがとうございます」
俺は、ダッシュでロッカー室へ行き、世界最高速度だと思われるぐらいの速さで学ランに着替えた。

後書き

こんにちは。秋水です。
第三話です。

ん〜……。戦闘シーン(?)苦手だなぁ〜。。。
まぁ、大賀は強いってことです!!(いいのか?

二話と三話の間ちょっと開いてしまってスミマセン;
戦闘の所で手こずってしまって。。。
次はもう少し早めに出すように頑張ります!!

何かこの話は長くなりそうです。
ですが、最後まで書く気はあるので、最後まで読んでくれたら嬉しいです。
一応この後どんどん伏線を張る気でいますので。
内容は勿論シークレットですが。。。フフフ……(怪
ではでは〜w

この小説について

タイトル 第三話 不良トリオはやってくる
初版 2008年2月11日
改訂 2008年2月11日
小説ID 1821
閲覧数 904
合計★ 4

コメント (2)

★達央 2008年2月11日 23時10分51秒
夜に咲く花―第三話を読ませて頂きました。

まず、大賀は強いっすねぇ〜!
不良3人を簡単に倒すシーンなんてとても良かったですよ。

自分は高校2年生でバイト(薬局店)に行ってるんですけども19時上がりは理想ですね!
学校が終わってからだと17時〜ラスト(21時)までですから・・・。
スミマセン長々と(泣)
簡単にまとめてしまうと私は大賀君が羨ましいと僻んでいます(笑)
秋水 コメントのみ 2008年2月13日 16時09分43秒
こんにちはw秋水です。
今回からこっちの方に書き込みたいと思います。

毎度ありがとうございます。(?)
良かったですか、マジですかwあぁ、感動の涙が……(号泣
大賀強いんですよ。はい。
私も強くなりたいなぁ〜……なんてww
とりあえず現実と向き合う強さがほしいです。。。(笑;

バイトいいなぁ〜。。。
私は今、中3なんで、まだ駄目なんです。今年からならできるかな……?
受験真っ盛りで、明日は私立の入試なんですけどね。。。
今こうしてパソコンに向かっている自分がいるわけですよ。
ハッハッハ。
それではやる気が出てきたところなので続きの四話を書き始めたいとおもいます。(笑
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