誰かが笑った王様の唄

我儘な王様の声 聞こえないフリをしてました

癇癪おこした我儘な王 「首を切れ」と命令しました



これには皆が見てみぬフリ 誰も目すら合わせない

王様ひとりで 剣をふるった



誰も騒ぎはしないのに 王様ひとりで騒ぎたてた

ひとしきり騒いだその後に 王様ひとりで馬にのった

どこへいくかは誰も知らない 誰も止めたりしなかった



王様ひとりで暗い夜道を 何があるかは分かりません

それでも一人意気揚々と 馬を走らせ鼻歌うたった

そして一人で溜息ついた



誰も彼も行方を知らない 王様ひとりで振り返った

そこには誰もいなかった 風の音だけ響いてた



王様ひとり涙ながした だけど誰もいなかった

そうして馬を走らせた もと来た道を走らせた

そして一人で歌をうたった



王様町に戻ってきた 誰もが驚き声をあげた

そして誰かが剣を振り 王様めがけて投げつけた

「どこにいたんだ。さっきまで」 誰かが怒鳴り誰かが頷く

王様ひとり 涙流した

誰もが言葉を飲み込んだ


「悲しかった」と王様ポツリ 誰もが驚き溜息もらす

「あんたは一人じゃないから」と 酒屋のおじさん酒を渡した

王様両手で受け取った 「ありがとう」と小さく言った

これには誰もが微笑んだ




わがままな王様の手振り 皆知らないフリしていた

だけど王様傷ついていた それを皆に話し始めた

みんな真面目に聞いていた 誰かが背中をたたいたら

皆が頷き 声あげ笑った


王様ひとりで小首をかしげ そしてつられて笑い始めた

後書き

文中、誰かが王様に向かってタメ口使ってますが、確執がなくなったんだと思ってください。

じゃなきゃ、我儘な王様は「死刑」なんて言って喚いてますよ(笑)

この小説について

タイトル 誰かが笑った王様の唄
初版 2008年7月29日
改訂 2008年7月30日
小説ID 2515
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作家名 ★梨音
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