最後の魔法 - 第絃蓮Ъわれの魔法


第絃蓮Ъわれの魔法

「そこの生徒。だらしないですよ。制服はきちんと着る」
校門の前で1人の女子生徒が1人の男子生徒に服装を注意している。
「そこの貴方も!」
「はい?」
「服装はきちんとする!ネクタイよれよれブレザーも前ボタンはきちんとしめる!」
「うるさいな・・・」
「うるさくないです。私は風紀委員です!当然です」
「ここ、そんなに校則厳しかった?」
「制服ぐらいは言われなくてもきちんとするものです」
「あー・・・誰かさんに似てるな・・・」
「だからー」
「しつこい・・・」
「なんですってー!」
「別にいいだろう」
「服装の乱れは心の乱れ!って言われなかったぁ?」
「他人にとやかく言われたくないね・・・」
「ちょ!待ちなさい!」


「あら?ミツカは?」
「学校だよ?」
「どうして貴方は行ってないのかしら?」
「珍しく寝坊したね・・・ラソ」
「そうねぇ・・・昨日疲れたから・・・」
「もしかして、封印?」
「ええ。この体じゃ少しきつかったわ・・・」
「ごめん」
「貴方が誤る事じゃないわよ。ところでどうしたの?」
「いや、ね・・・ラソが負担がかかる――って言ってたじゃん?」
「ええ。まさか?」
「うん・・・見事に体が動かない・・・」
「だから言ったじゃない」
「朝もね―――」

「よいしょっ」
「ミツカ・・・君?」
「あれ?珍しい。起きてたのか」
「うん・・・目が覚めて・・・」
「じゃ早く魔法の練習しないのか?」
「それが・・・」
説明中。
「はぁ?体が動かない?」
「あの後何もないから大丈夫だったのかな―?とか思ったら・・・やっぱりダメだった・・・」
「なんだよ。ってことはオレ今日1人で学校?」
「そうなるね・・・」
「さぼろっかな・・・」
「ダメだよ。見つかったらどうなるの」
「鍵かけてればOKだろ?」
「ていうか私がダメ」
「寝巻きなんてどうでもいいじゃん」
「よくない」
「ったく・・・めんどうだなぁ」
「だからデリカシーはないの!デリカシーは!!」
「ない」
即答。

「というわけで」
「ミツカらしいといえばらしい・・・というかボイコットするのはいいけど、どうして貴方の部屋にいる事になってるの?」
「さぁ・・・ていうかホントに朝毎日来るし・・・なんで見つからないんだろ・・・」
「魔法でも使って記憶でも消してるんじゃない?」
「あはは・・・それってたぶんというかやっちゃダメ・・・」
「に、しても・・・会ったばっかりで仲がいいのねお2人さん」
「仲、いいかなぁ?」
「あら?良くないの?」
「よくわかんない」
「まぁそんなものよね・・・」


「服装はちゃんとする!」
「しつこいぞ!なんで昼休みにまで来るんだ!」
「貴方が目立つからよ!!」
「別にいいだろ!」
「良くはないわ!服装ぐらいちゃんとしなさい!」
「ていうか風紀委員なんてあったのかよ」
「あるわよ。ていうかこの学校一応委員会ってものがあるんだからね?生徒会だってあるわよ?貴方の事を生徒会に言ってやりましょうか?」
「言わないでなんとかするのが風紀委員だろ!」
「分かってるんじゃない。だからきちんとしなさい!」
少しばかり小走りで2人は廊下を渡っていた。
そして風紀委員の少女は「走ってない走ってない走ってない」と永遠繰り返しながら小走りしていた。
(しつこいなぁ・・・ティアナ以上だぜ・・・)
一方ミツカはこんなことを思っていた。
「どうしたの?」
「?あ、シャミナ先生」
「あ、先生こんにちは。それがこの生徒が服装を」
「ミツカ君、また?」
「オレはコレで良いんです」
「転校してきたときもそうだったものね」
「分かってるじゃないですか」
「いいんですか?先生」
「まぁ彼のばあい言ってどうにかなるものじゃないから。力でねじ伏せないと」
「あのなぁ先生・・・」
「ねじ伏せる、ですか・・・」
「ってことだ。諦めな」
「なら、私と闘いなさい」
「はぁ?」
「ちょ、何でそうなるの??」
「つまりは私が彼に勝てばいう事を聞くってことですよね?」
「学校内での戦闘は許しません」
「え〜」
「普通言われるは」
「転校初日にそれやった人がいう?ミツカ君もミツカ君で制服ぐらいきちんとしないさよ」
「シャミナ先生自分でオレには口じゃきかないって言ったんじゃん」
「でも先生として許す訳には」
「ティアナとは少し違うんだなーそりゃそうか・・・」
「何が?」
「ティアナは細かいことはあまり気にしない」
「・・・確かに・・・服装とかはどうでもいい子ね・・・」
「ってことで」
「ちょ・・・!?」
「待ちなさい!」
ミツカは待てといわれて待つ奴はいない。と言ってるような顔で外に飛び降りた。
着地の時に地面に手や足がつき、草がカサッと音をたてる。
「逃げられた〜!」
「あははは・・・」


「しつこかったな、あの風紀委員」
ガサガサと草の上を歩く。
「あ〜昼休み終わっちまった・・・」
どうやら追いかけられて逃げてるうちに昼休みがもう直ぐ終わりの時間になっていた。
「よし。さぼるか」
いきなりボイコット宣言したミツカは女子寮の方に向いだす。
「あの」
「?」
「そっちは女子寮ですよ?」
後から声をかけられビクッとするミツカ。
(ヤバイ。見つかった・・・!)
「あと授業もう直ぐ始まりますよ?」
そこに居たのはここの学校の制服を着た水色の髪の少女だった。
「忠告ごくろうさん」
ミツカはとりあえず別の道から向おうとユウターンする。
(さぼるのは難しそうだな・・・)


「ティアナ〜」
「何〜?」
「薬を作ってみたわ。少しは楽になるはずよ」
「有難う・・・でも手も動かない・・・」
「そこまで??猫の姿じゃこれが限界なんですけど」
「でも口が動くだけまし・・・」
「やっぱりミツカは引き止めておくべきだったんじゃない?」
「無理!」
「全く。いまさら何を気にするのよ」
「今さらも何も・・・」
「気持ちは分かるけど、誰かがいないとどうにもならないじゃない」
「ミツカ君は男なんだからね。女子寮にいちゃいけないの」
「なら、私が手伝いましょうか?」
「!!」
「誰!?」
声の方に顔を向けると、そこには水色の長い髪が、腰辺り、それぐらいまである少女が現れた。
ティアナほどではないが、長い髪だった。
「驚かせてしまってすいません。私は魔法にかかってる人のことを感知する能力があるみたいで」
「え?」
「・・・元からある能力なのね」
「どういうこと?」
「魔法は覚えようとすれば覚えられるものでしょ?でも得意中の得意って人の中には何か能力がある人がいるのよ」
(に、してもこの子・・・)
「どうです?」
「へ?あ・・・じゃあ」
「いいの?知らない子をいれて」
「このさいミツカ君よりは良い」
「貴方ねぇ・・・」
「何猫と話しているのですか?」
「あ、ごめんね」
「そういえば申し送れました、私アリスと言います」
「アリスさん・・・?」
「はい」
「私はティアナです・・・」
「ではティアナさん。この薬を飲みたかったんですよね?」
「あ、うん」
「猫さんちょっとごめんなさい」
アリスと名乗った少女は窓からぴょんっと部屋の中に入り、薬が入ったコップを手に取る。
「これですか?」


「あー、どうするか・・・」
その頃ミツカは女子寮にかなり遠回りして向っていた。
「誰も居ない。これなら乗り込めるな」
寮に付いたミツカはティアナの家部屋のところに立ち止まった。
近くには大きい木が一本。

「有難う。少し動ける」
「良かったです」
「よっと」
「あ」
「へ?」
「え?」
「あらら」
・・・・・・・・。
沈黙が流れる。
「はぁ!?」
「ミツカ君!!」
「また来ちゃったのね」
「貴方は・・・」
説明中。
「――というわけで」
「何だそれ・・・」
「どうして女子寮の近くにいるのかと思ったらティアナさんに会う為だったんですね」
「へ?」
「実はこいつと何分か前に会ったんだ」
「それって・・・」
「大丈夫ですよ。私は先生に言ったりしません」
アリスは笑顔で言った。
「良いんですか?」
「ええ。悪くもないティアナさんまで先生に怒られてしまいますから」
「オレはどうでもいいのかよ」
「自業自得よ」
「・・・猫の癖に」
「猫関係ないし!」
「では、私はコレで」
「あ、有難う!」
「いえいえ」
ヒュッと彼女は飛び降りる。
ラソが気になって窓の近くの棚から外を覗くと。
「・・・・」
そこにはもうアリスの姿は無かった。
「彼女、結構な魔法使いね」
「え?」
「分かるのか?」
「まずは1つ目。あたしがいたにも関わらず、気配が声をかけてくるまで分からなかったわ」
「気配が無かった?」
「ええ。貴方達だって気配くらい分かるでしょう?」
「そう言われれば、オレも話しかけられるまで分からなかったな・・・」
「そして2つ目。女の子がココに上ってくるには高いわ。ここ3階だもの」
「確かに。オレも木が近くにあるから来れるようなもんだし」
「ミツカ君のように上ったんじゃない?」
「あの木、結構でかいぞ」
「魔法を使ったのよ。でも空を飛んだり、宙を浮いたり。そんなの学校で習うレベルじゃないのよ」
「あ〜私もそんな魔法は本でも読んだこと無いかも・・・」
少し楽になってきたお陰でティアナも少し元気を取り戻してきた。
ミツカが入る事に少し不満はあったのだが、何だかシリアスな空気っぽいので言わない事にした。
「それはどれに属するんだ?」
「日常・攻撃・防御。考えれば分かるでしょ」
「お前が学校じゃ習わない言ったくせに・・・」
「習って無くても分かるでしょ。想像で」
「おいおい・・・」
「1年生ぐらいはまだ軽い魔法ね。最初は日常魔法の基礎。その次が治療魔法の基礎。その次は攻撃魔法の基礎。で、次が防御魔法の基礎。で終わり」
「なんでそんなことまで?」
「学校は何処も同じですから」
「?」
「2年生は日常・治療・攻撃・防御。の少しランクが上のもの。そして・・・確か転生魔法もあるんだっけ?」
「うん。2年生から基礎」
「で、3年生がそれらのランクが高いもの」
「つまりアリスっていうやつが使ったのはここじゃ習わないものってことか?」
「そういう事。つまり上級中の上級が習うようなもの。研究者に入るかも」
「何でそんな魔法使えるやつがココに」
「さぁそれはさすがに知りえないけど、何かされたら勝ち目は無い。と思ってたほうがいいわよ」
「何かって・・・大瀬さだよ」
ティアナは苦笑いでそう言う。
ミツカは可能性はある。でも、ティアナを助けた奴が攻撃してくるとも思えないと意見を述べる。
「まぁね」
「やっぱり考えすぎ。強い人なら沢山いるもの」
「問題は貴方に近づいて来たってこと。研究者なら何をしてくるかも判らないし」
「まだ分からないだろ。また近いづいてきたら警戒しとけばいいじゃねぇか」
結局その話はアリスは白。
となった。
ティアナと彼女は初めてあったし、悪い事をするようなやつにも見えなかった。
という事だ。


次の日の朝。
「ミツカ君」
「何だ?」
「アリスさんは悪い人に見えた?」
「いいや」
「ラソが警戒しろって言うのは、それだけ力がある奴は、何をしてくるか判らない。そういうことなのかな?」
「力があるってことは敵に廻れば厄介だ。で、その力を持った奴がそうしてこんな学校にいるか。それが気になってんだろうな」
「うーん・・・」
「そんな気にしなくていいだろ」
「そう・・・だね」
「見つけた!!」
「あ“」
「誰?」
「見つけたわ〜!!」
「お前っ昨日の!」
「ふふふ。風紀委員をなめてもらっちゃ困るわ」
「風紀委員?」
「昨日服装がどうのこうのってな」
「あーミツカ君の。確かにだらだら系だね」
「悪かったな」
「ええ、悪いわよ!?」
「あんたもかなりしつこいなぁ・・・」
「きちんとすればそれでOKなの」
「わあったよ」
しつこいのは苦手らしく、しうしぶと制服をきちんと着なおす。
「うん。それで良いのよ」
そうすると風紀委員の少女は満足げに去っていった。
「私が休んだ間に色んな人と仲良くなってたんだね」
「どこをどうみたら仲良さそうに見えんだ」

「ごめんごめん」
「あ、お帰りラソ」
「何処行ってたんだ?猫」
「猫じゃないし。あのアリスって子を探してたんだけど、見つからなかったわ」
「探してたのか?朝から?」
「そうよ?」
「よくやるな・・・」
「なんとなく」
「そうかい」
「2人ともー。次移動教室だよ?」
「今行く」
教室に残っていたのはどうやらティアナ達だけらしく、2人と1匹はガラッと教室の扉を閉めると、小走りでそこを去っていった。
それを、静かに見つめる目が2つあった。

「1年の授業は面倒だなぁ」
放課後、校舎を出ようと昇降口に向っていたティアナたち。
「そういえば、ミツカ君がここに来る前は何年だったの?やっぱり3年?」
「え?あ、いや。クラスとか・・・関係無いところだった」
「へぇ」
ミツカの顔が少し曇った。
ティアナはそれに気づかず話を進める。
「!」
「ラソ?」
「静かに」
「どうしたの?」
「つけられてるわ」
「マジか」
「誰に・・・?」
「恐らく―――」
「まさか?」
「ご名答」
「あ・・・」
「お前っ!」
「良く気づきましたね」
クスッと笑っているその少女は――
「アリス・・・さん」
「何のようだ?」
「用というほどでもないんですがぁ――」
「?」
「私は、ミツカさん。貴方に死んでほしいだけなんです」
(狙いはティアナじゃなくてミツカ??)
「ミツカ、逃げなさい!!」
「逃げるって―――」
話している間もなく、アリスはミツカに襲い掛かってきた。
彼女が使っている魔法はどうやら呪文。
ミツカはそれを避けると、急いで外に出る。
学校の中には放課後とはいえ、残っている生徒もいる。
「くそってかなんでオレ!!」
どうして自分が狙われてるかもわからず、戦闘のなってしまった。
「確かに、私と貴方は会ったのは最近ですね。でも―――」
「ミツカ君!」
「ミツカ!」
「――――と言ったら?」
「な・・・に?」
「え?今なんて言ったの?」
「少し聞こえなかったわ・・・あの方とか、なんとか」
「あの方?」
「お前・・・」
「なので、貴方を処分しに来ました」
「なるほど。オレがここに来てたのもお見通しか・・・」
「ねぇさっきからミツカ君は何を??」
「私もさっぱり・・・」
「貴方に内のことを喋られてはこちらが困るのです!」
「そんなの知るかよ!!」
呪文と呪文がぶつかり会い、煙が立つ。
「2人がみえなっ・・・!」
「彼女と殺りあったらミツカはヤバイわよ!」
「そんなこと言われても・・・肉眼じゃ限度ってものがっ・・・」

「どうしますか?戻ってくる。というのなら見逃しても良いですよ?」
「誰があんなところに・・・」
ボロボロになったミツカとは逆に、アリスは傷一つ付いていない。
(さすがにヤバイな・・・)
「そうですか―――残念です。私も、あの方も」
「っ!!」
もうダメかとミツカが諦めかけたとき
「ミツカ君らしくないなぁ・・・負けちゃって良いの?」
ティアナが薄い光の壁が出来たような、そんな防御魔法で、ミツカを守った。
「負かした張本人が何を言う」
ミツカはそれを見て、驚いたような苦笑いのような顔をする。
「あはは。確かに」
「ティアナさん。邪魔をしないでください」
「そう言われても」
「どかないのなら、貴方も彼と同じく処分しますよ?」
「おい、逃げた方が良い。オレ達じゃこいつには勝てない!」
「知ってる?私の辞書に誰かをおいて逃げるなんて文字はないの」
「状況を判断しろ!たとえ猫と3人でやったって無理だ!!」
「だから自分をおいて逃げろって?」
「そうだ!」
「ふざけないでよ。私はそりゃあ魔法覚えたのは最近だし、そこまで強くはないけど・・・でも、誰かをおいて逃げたりはしない。後ろを向いたらそれで終わりなのよ?人はね、前を向かないと進めないんだよ。だから、逃げない。そう、あの日、誓ったんだ」
「そういうことよ。ミツカ」
「猫!」
「猫じゃない。私も力を貸してあげるから」
「・・・どうなっても知らないからな」
「分かってる」
「もちろん」
2人が笑って答えるので、一瞬どうすれば良いか迷った。
これからどうなるか分からないというのに、どうして笑えるのだろう?
下手をすれば、死んでしまうかもしれないのに。

「あくまでも楯突くのですね」
「貴方はどうしてこんなことするの?」
「どうして?それは、あの方が言ったからです。ミツカを殺せと」
(またあの方?)
「その人が言ったらなんでもするの?」
「ええ」
「そう・・・」
「ティアナ」
「分かってる」
無茶はしない。
私達がこの人を倒せる確立はかなり低い。
だから、せめて動けなくするくらいは・・・。
「ラソ!」
「分かってる」
「うわっ!」
ラソはティアナの合図とともに、ミツカの服の襟を加えて5メートルほど遠くに飛んだ。
「なにすっ・・・!」
「さっさと立ちなさい。貴方があのまま座り込んでたら邪魔でしょ?」
「・・・お前は、俺たちじゃ勝てないって言ったな?」
「ええ」
「今もか?」
「もちろん。彼女の力は少し異状ね。これだから研究者は嫌だわ」
「お前も研究者を知ってるのか?」
「ちょっと、ね」
「きゃっ!」
「ティアナ!」
「くそっ」
飛ばされたティアナを全速力で走ってキャッチするミツカ。
「あ・・・ごめん」
「全くだ」
「ミツカ君と初めて会った時に使った魔法あるじゃん?」
「あ?ああ」
「彼女、一瞬で壊したよー」
「ヤバイ、な」
「うん。ヤバイ。まさに絶体絶命」
「そんなこと言ってる場合じゃないでしょう!」
のん気に話している2人にラソが呆れたような顔で注意してくる。
「どうすればいい?」
「そうねぇ・・・ティアナの陣がきかなかったって言うんじゃぶっちゃけどうしようもない」
「おいおい」
「ラソ・・・」
「彼女の攻撃をまともにうけたら終わり。だから、防御魔法は解かないように。あとは攻撃していくしかないわね・・・」
「分かった」
「うん」
「お話はまとまりましたか?」
余裕な表情で、3人を狙って歩いてくるアリスは、再び魔法を発動させる。
「わわっ!」
戦闘に慣れていないティアナは防御魔法を使ってでも、完璧には避けられず、割れた地面に躓いたり。
ドジっ子並である。
「おい・・・あいつ大丈夫か?」
「大丈夫じゃないかも」
遠くで見ていた2人が、呆れたような苦笑いのような顔で話していた。
「しぶといですね」
(やっぱりピンチ!!!)
改めて認識するティアナ。
「何やってる!」
「わっ!」
攻撃がくるというのに動かないティアナを咄嗟に抱えてそれを避けるミツカ。
何やってんだ。と念のようにこっちに向かって言って来る。
「ごめんっ」
抱えられたままの彼女は、抱えられてる。という事が意識からぶっ飛んでるのか素直に謝った。
「はぁ・・・ホントはあの時、楽にすむ筈だったんですが・・・」
アリスがいきなりため息をつく。
「あの時?」
「貴方に初めて会った日ですよ」
「え?」
「何だと?」
「やっぱり目的は、あったわけね。ティアナに近づいてきたのは」
ラソの警戒は正しかった。
ただ、ティアナは推測だけで人を疑いたくなかったのだろう。
彼女は人を簡単に嫌わないようにしている。
自分が誰かを嫌うのは、その人のとこを知らないだけなんじゃないか?
そう、入学して3ヶ月ほどたった時思ったからだ。
「そうですよ。本当は、最近仲が良いと噂のティアナさんを人質にするため、彼女に近づかないよう声をかけたのに。まさか私が付いて、数分後に来てしまうとは思いませんでした」
「そんな・・・」
「なるほど、な」
「そういうこと」
ティアナとラソ、2人の中で、大まかな点と点は繋がった。
ミツカは、どうして自分が狙われるのか、核心している様子だった。
なので、全ての点が彼の中では繋がっていた。
「これ以上手間を取らせないで―――くださいっ!」
ドカンッ!
闘っているうちに、いつの間にか学校の裏庭に来ていた3人。
「ココは・・・!」
そこは、ティアナのお気に入りの場所。
そして、ラソと出会った場所でもある。
「覚悟してくださいね」
「やめっ・・・!」
「待て!!突っ走るな!」
「ティアナ!!」
2人が止めるのにも構わず、魔法を発動しようとした、アリスに向って突っ走るティアナ。
無防備すぎて、攻撃をくらえば終わりだ。
「まさか自分から向ってくるとは。では、終わりです」
(ヤバイわ!)
(くそっ)
2人が諦めかけたとき
ドクンッ
「あ・・・?」
彼女に異状がおきた。
「え」
「?」
「何だ?」
全員が目を疑った。
こっちから与えられたダメージは弱。
なのに、彼女、アリスは地面に倒れた。
ドサッ
という音と共に、アリスは動かなくなる。
「え?え?」
「どうなってるの?」
訳が分からない。
その一言でいっぱいだった。
「・・・まさか―――?」
心に思い当たることがあるらしいミツカは呟く。
「ミツカ君、これは・・・?」
「ミツカ?」
2人が彼の顔を覗くと、悲しそうな、悔しそうな表情で、少し驚いた。
「あいつっ。こいつを使ったのか・・・」
「どういう・・・?」
「簡単に言えば、こいつはモルモットってことだ」
「それって研究・・・の?」
「そうだ」
「・・・なるほどね。それでいきなり倒れたの」
「たぶんこいつが異常な力を持っていたのも、その所為だな」
「でもっ、人に力を与えるなんて」
「できるさ。現にあんたは使っただろ?」
「あ・・・」
そう。
ティアナも呪いのかかった本を封印するさいに、それを使ったことがある。
ティアナの場合はそこまでリスクの高いものじゃなかったため、薬一つで治せた。
だが、アリスのものは、違う―――。
「多分、実験気分だったんだろうな・・・いつまでもつか、とかな」
「ひどい・・・」
「研究者なんて、皆そうよ」
「猫。お前もお前は研究者を知っている口ぶりだったな」
「猫じゃない。そうね。だって、知っているもの」
「そうか。オレも知ってる」
ティアナを覗く2人は、研究者を知っていた。
ココの学校では研究者と言った者はいない。
皆、教師か生徒で割り切れている。
研究者は学校を卒業したものや、学校にも通わず研究している者たちぐらい。
つまり、ずっとココにいたティアナはもちろん知識ぐらいでしか知らない。
「2人も、何かあったの・・・?」
「あったわよ」
「あったさ」
「・・・・」
即答され自分から聞いたにも関わらず困るティアナ。
「魔法使いでも最もクズなのは研究者だ。人を道具のように使う」
「・・・・・・・・」
「・・・・・・・・」
「やつらは、目的の為にはなんでもするんだ」
「私には、研究者がどんなものか詳しくは分からないけど―――」
ティアナが言いかけた時。
「――――」
「あ――」
「消えた、な」
アリスが灰となって、風に吹かれて・・・消えた。

後書き

こんばんは&お久しぶりです。
五月です。
絃呂鮟颪い討澆泙靴燭・・・。

う〜ん・・・頑張るしかないですね(変な終わり;;

この小説について

タイトル 第絃蓮Ъわれの魔法
初版 2009年6月14日
改訂 2009年6月14日
小説ID 3216
閲覧数 645
合計★ 1
五月の写真
作家名 ★五月
作家ID 497
投稿数 60
★の数 165
活動度 11432
一言・・・・・・頑張ります。

http://simotukiharuka.blog.so-net.ne.jp/
自分の小説ブログです。
ここに載せた小説についていろいろ書いてます。

コメント (4)

★さんたろー コメントのみ 2009年6月16日 12時51分58秒
相変わらず更新早いですねぇ。
私は月1ペースが限界なので、うらやましいです。
今回は刺客も出てきて面白かったです。
ただ、物語の流れの中で「風紀委員」が浮いていましたが...

今回の作品に共通して思うのですが、それぞれの場面での描写が足りないという感じがします。「説明中。」は省略しすぎです!(笑)
それから、会話がずっと続く中で、いきなり場面が変わってしまう(1行あけていますが)のは唐突な感じがしました。

でも、アリスとの戦闘シーンでは会話以外の部分(心理面も含めて)がしっかり書き込まれているので、書いた後でその点を意識して見直せば、足りない部分が見えてくるのではないかと思います。

この物語自体は好きなので、頑張って最後まで書きあげてくださいね!
五月 コメントのみ 2009年6月16日 13時53分59秒
なんというか・・・詰まらないものを早くかきすぎてるせいで多分ボクの小説は余計に詰まらないんでしょうねぇ;;(汗

そう言ってもらえると嬉しいです!
っ・・・浮いちゃってましたか。彼女・・・

なるほど・・・。これから気をつけます。
あぁ・・・。

有難うございます!(嬉泣
セゼコン 2009年6月17日 23時06分37秒
きっと独学で小説を書いてらっしゃるんでしょうけど、
このままだとずるずる
「シナリオは良い」のに「書き方がつまらない」作品が増えていってしまいます。

1冊、お手本になる小説を探してください。小難しい本じゃなくて、今本屋にある小中高生向きの小説(携帯小説じゃダメです)を参考にするだけで、驚くほど面白くなると思います。
今まで自分が書いたものと比べれば、問題点がはっきりわかります。
親や友達に面白い小説をすすめてもらうのもアリです。

このサイトで何百回アドバイスをもらうより、かなり手っ取り早く上達します。
忠告の意味で星は1つ。
五月 コメントのみ 2009年6月17日 23時54分17秒
セゼコンさん>コメント有難うございます^^
やっぱり書き方ダメですか;;

有難うございます!
やってみます。
ライトノベルとかでもいいんですか?

星も有難うございます(ペコ
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