夢の花と共に

あたしたち姉妹は不思議な力をもっていた。
長女の花蓮は予知夢を見て
次女の花梨は超能力を使い
そして私、三女の花音は物をつくりだせる。
そんな人間離れした私たちには親はいない。それは花蓮にきいても花梨にきいてもわからないことだった。親がいないから当然お金も無い。だから学校にも行かない。寂しくて惨めだと思ったことはあったが死にたいとは思わなかった。だって姉妹がいるし。
ということで私、花音による自己紹介はこれまでにしましょう。






花蓮に頼まれてスーパーにいっていた時の帰り道だ。アタシは空き地でへんな花をみつけた。別にこれといってへんじゃないんだけど、どこかひきつけられたんだ。なんだかとらずに帰るのが寂しくてぷちっと根っこからとると空き地をはなれた。花弁の色は艶やかなピンク。葉っぱや茎の色は淡い若草色をしている。花のにおいをかいでみたけれどなんのにおいもなかった。
ちょっといいものをみつけた気分で二人が待つ決して大きくないマンションへと小走りでいく。二人はどんな反応をみせるかな?花蓮は結構気に入りそうだけど、花音は興味なさそう。いろいろ考えているといつのまにか108と書かれた
部屋の前にいた。もうさびてあけるのも硬くなってしまったドアノブをぐいっ
とおしておおきくただいまを言った。
「ただいまぁ〜!」
 スニーカーを脱いでリビングにはいると待ってました!って顔をしてるアタシの妹。
「おかえり! 花梨。なにそれ?」
 花音はいま気付いたのか花梨の手にある花をみて怪訝そうに顔をしかめた。
「これ? 空き地でみつけたんだ。なんかひきつけられない?」
 この会話にソファーで本を読んでいた花蓮が反応した。
「ほんとだ。コスモスにも似てるけどその派手さはバラみたいでもあるわね。」
 花蓮のいうとおりでこの花は茎と葉っぱはまるで優しく咲くコスモスのようで花弁のピンク色は凛と咲くバラのようでもあった。
「そうでしょ?なんとなくもってきたんだけどなんか活けるものないかな?」
 二人がコップやらなんやらをもちだすのを花音が中断した。
「ねー花梨、お菓子なに買ってきてくれた?」
 あ、そうだった、と食器棚からだしていたオレンジ色の百円ショップで買ったコップをしまうとアタシはスーパーの袋からお菓子を三つとりだす。
「コレ、今日期間限定であったからイチゴミルク味よ。」
 これを言うとさっきからコップさがしに夢中だった花蓮が来る。実はこの姉、イチゴ味のお菓子が大好きなのだ。
「わ、おいしそー。スーパーこんなの売ってたんだ。」
 花音もなかなかうれしそうだしよかったよかった。
そしてまた花を活けるコップを探し出すアタシ。いろいろな食器をかきわけ、ようやくきれいなコップをみつけた。
クリアブルーでこのハート型の模様もかわいい。
「これにしよっと。」
 独り言をいってコップに水を半分ぐらいいれる。
す、と花をさすと花はなんとなくうれしそうな気がした。
「あー花梨。もういれちゃったの?」
 花蓮の残念そうな声が聞こえる。きっと自分でコップをみつけたかったんだろう。
「うん。だってこのコップかわいいでしょ?」
 と、花のはいっているコップを水をこぼさないようにみせる。
「あ、なつかし。そのコップ。花梨が幼稚園ぐらいのときすごく気に入ってたやつじゃん。」
 もうまったく記憶がないため、フーンとこたえるしかなかった。

花をみつけたアタシによる語りはここまで。







花をみつけたのは花梨だったけど花を活けるコップくらいは自分で気に入ったものつかいたかった。こういいたいのをぐっと我慢して花梨の選んだコップをみせてもらった。クリアブルーのきれいなコップで一目見たときあっ、て思ったんだ。花梨がまだ幼稚園児だったころのこと。あの時ももちろん親なんていなくて自分がこの妹二人をみるんだって義務だって思ってた。で、花梨にこのコップをみせたら、一気に気にいちゃって。洗い物する時もかえしてもらえなかった。でも小学校にはいったら全くつかわなくてちょっと寂しい気がしたけど食器棚の奥にしまいこんだんだ。
花梨はもうおぼえてないんだなぁと、そのコップに活けてある花をみてしみじみと思っていた。
花梨に買ってきてもらったお菓子をソファーまでもっていってまた本を読む。
ちょっと前、三人で買い物にいった時に買った本。なかなか面白い。
その後、花梨と花音がショッピングにでかけちゃって一人になった。本を読んでいるうちに睡魔がやってくる。そういえば昨日は徹夜で本読んでたっけ。まぶたが重くなってくることに耐えられなくなってソファーの上で眠りこんでしまった。

この小説について

タイトル 夢の花と共に
初版 2009年8月21日
改訂 2009年8月21日
小説ID 3447
閲覧数 698
合計★ 1
霞鈴草の写真
駆け出し
作家名 ★霞鈴草
作家ID 566
投稿数 2
★の数 1
活動度 240

コメント (1)

匿名 2009年8月23日 20時33分57秒
ぱっとせず、文がわかりにくい。
一人称を表しているのがだれかわかりにくく、ストーリーはそこそこ面白いのに理解ができない。
そこら辺を気をつけ、次回に期待したいと思う。
それに、ストーリーが単純すぎる。
まだ初回でもあるが、問題を起こすなど読者を引き付けるようにしてほしい。
名前 全角10文字以内
コメント 全角3000文字以内 書式タグは利用できません
[必須]

※このボタンを押すと確認画面へ進みます。