人を紡ぐ物語 - 人を紡ぐ物語 プロローグ

                                   
                                   
                                   
                                   
                                   
      プロローグ                        
    『思い出の川を渡る』                                                        
                                   
                                   
                                   
                                   
シュレストリアスが私に問いました。
                                   
                                   
「風邪はどこからやってくるの?」
「シュレストリアスは風邪をひかないの?」
「答えて」
                                   
                                   
分かるわけがないから、彼の口に綿を詰めました。
それっきり、シュレストリアスは喋ることをしなくなりました。
それどころか、私に問うこともしなくなりました。
                                   
                                   
「風邪はこの地球より27億光年先の、マヌリアラミス星がとばしているんだよ。
 風邪だけじゃない。ガンも、何もかも、この地球上で起きるほとんどの病気は彼らの仕業なんだ。
 人は寿命を延ばし、不老不死を考え、求めるから、
 地球が人で溢れる前に彼らは新たな菌を飛ばし続けているのさ。
 そうやって地球の調和をとってくれているんだ。」
                                   
                                   
答えを言ったのに、やっぱりシュレストリアスは何も答えませんでした。
                                   
                                   
「また新しい人を探そう」
                                   
                                   
シュレストリアスの冷たい頬を撫でながら、一人呟きました。
宇宙は広いから、きっとまた代わりが見つかるはず。
                                   
奥の部屋につまれたそれらの山に、また一つ増えました。
                                   
                                   
「シュレストリアス、おやすみ。」
                                   
                                   
口の中の綿が、ぼろりと落ちました。
                                   
                                   
                                   
                                   
                                   
                                   
                                   
                                   
                                   
                                   
地球より何億光年年と離れた場所に、一つの船がゆっくりと動いていた。
針路は地球だった。けれど何億年とかかるその道のりに、苛立った操縦者はひらめく。
                                   
                                   
「そうだ、地球へと瞬間移動してしまおう。」
                                   
                                   
そのためには多少の犠牲を払わなくてはならない。
溜まった死体を燃料タンクに詰め込み、彼は発進ボタンを押した。
粒子化され、そして地球でまた構成される。だがうまく彼の体を完全には構成しきれなかった。
気付けば彼の瞳は光を宿さなかった。
                                   
                                   
「しかたがない。まだ見えるものがあるからなんとかなるだろう。」
                                   
                                   
進むべき道は分からなくなってしまったが、目の代わりに一緒に歩いてくれる人がいればなんとかなる。
彼はそう考え、そしてゆっくりと船を動かした。
                                   
                                   
「会いに行こう、私のシュレストリアスに。」
                                   
                                   
                                   
                                    
                                   





   プロローグ 終

                                    

後書き

思いつきで書いていくので更新遅いと思います。
連載モノは苦手なので、ちゃんと完結できるようにしっかり頑張りたいと思います。
とりあえずここまで。続きはまた明日か明後日に投稿します。

この小説について

タイトル 人を紡ぐ物語 プロローグ
初版 2009年10月5日
改訂 2009年10月5日
小説ID 3539
閲覧数 772
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佐藤みつるの写真
ぬし
作家名 ★佐藤みつる
作家ID 510
投稿数 36
★の数 187
活動度 4932
だらだら社会人やってます。
本(漫画・小説)の量が半端なさすぎて本棚がぎちぎちになってます。

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