TWINS - 第二分の三章 恋華参

 落ち着いて、ゆっくり、深呼吸して。

 中庭の大きな木の下で、足ががくがくしている自分にそう言い聞かせた。
 
 わたしの名前は高橋聖。市立海波高校に通う2年生。今日は、なんで中庭にいるのかというと怪魔討伐のため・・・・・・・・でもなんでもなくて、好きな人に告白するため。                                        
わたしは、ちっちゃい頃から一人ぼっちだった。引っ込み思案だで消極的で、お兄ちゃんの聖夜とは正反対で、よくいじめられたりしていた。男の子なんかと付き合えるわけも無くて、男友達がいないまま、中学校を卒業するような女の子だった。でもそれを変えたくて、今日告白することにした。


 消極的なお前がよくそんなこと決心したな。って聖夜に言われた。そのきっかけをくれたのは、椛ちゃんだった。
 おとといの夜に、椛ちゃんの家にお泊りに行った。それで、告白しなさいって言われた。無理だとも反論したけれど、「好きだったら、告白するべきだよ」って言われて返す言葉がなくなった。腹いせに、「じゃあ、聖夜に早く告白しなよ」っていうと椛ちゃんは顔を赤くして、黙り込んでしまった。
 椛ちゃんは可愛い。明るくて、運動もできて、勉強もある程度で来て、積極的で、周りに友達もいっぱいいて、わたしとは大違い。わたしが男の子だったら、椛ちゃんを好きになってしまうと思う。

 そんなことを思い返してるうちに、彼が来た。彼、暦川紅葉くん。

 彼を好きになったのがこの中庭だった。七不思議が全然起こらなかったときに、練習試合をここでしていたとき、うっかり、リーフカッターを当ててしまって、怪我をさせてしまった。ハンカチで血をふさぎながら「ごめんなさい。ごめんなさい。」と何度も何度もそういった。しかし、彼はこういった。
「ゴメンなんていうなよ。勝者に謝られたら、どうしたらいいんだ?ちっくしょー、俺のほうが能力偏差値上でしかもお前は女なのに、あー!悔しい!みてろよ、聖!絶対お前より強くなってやる!そんで、絶対ごめんなさいなんていわせないからな!」
と、笑って彼はそういった。それが最初に紅葉君が私のことを下の名前で呼んでくれたときだった。それまでは「高橋さん」なんて呼び方をされていた。聖と呼ばれたことで、鼓動が早くなり、それで、わたしは彼のことが好きなんだって気づいた。

「聖、あの、話って何?」
紅葉くんは、そういった。                 
「えっと、その。あの、えっと。」
「落ち着け。ゆっくりでいい」
わたしは、大きく息を吸って、吐いて口を開いた。      
「あのね。わたし、わたし。紅葉君が、好きなの。」     
わたしがそういうと、彼は困ったような、驚愕したような顔をして、それから、顔がトマトみたいに赤くなった。
「えーと、この場合、返事っていましたほうがいいんだよな?」
「べ、別に今じゃなくていいよ。あのなんなら一週間後とか・・・・・・・」
「でもさ、その一週間絶対気まずいだろうから、やっぱ今言う」
「ど、どうぞ。」
振られたって、別にいい。とりあえず気持ちだけ、伝えたかった。消極的な自分を変えたかった。それだけで告白したのだから。
「えっと、そのあれだ。俺って聖が嫌いってわけじゃないし女として見てないってこともないんだ。ただ、ちょっと。これが恋なのかわかんなくてさ。こういうの初めてだし。」
「こういうのって、今まで恋愛したことないの?付合った子とかいないの?」
「いや、いたにはいたんだけど、こう、遊び半分つうか。男女付き合いしだしたら、大人みたいなの?あれを味わいたかっただけの交際だったみたいな感じ?」
「ふうん。その女の子可哀相。そういうことってあんまりやらないほうがいいんだよ?その女の子、本気だったらどうするの?」
「うーん。そうかも、これからはやらない。」
そのほうがいい。そんなことして、紅葉君が殺されたりしたら嫌だもん。
「だからさ、俺お前とも付き合えないかもしれない。」
「っ!」
泣きそうになった。振られたって別にいいとは思ったけど、やっぱり涙は出てくるようだった。
「い、いや、ちょっと待って。あれ、ええと付き合えないかもしれないってのは、確かにそうなんだけど、まじめに付き合えないかもとかであって。お前と付き合うのが嫌って訳じゃないから!」
「そ、そうなの?」
「おう。だから、さ。こんな話しておきながら何なんだけど、俺と付き合ってください!」
「え?え?ええ!?」
わたしは驚いて声を上げた。涙はすっかり止まっていた。それよりも、今彼がなんと言ったかの方が重要だった
「いや、だから。俺と付き合ってくださいって。」
「な、なんで?」
「えっと、なんでって言われても、なんとなく、聖とだったら真面目に付き合えるかも。っておもったから。」
「そ、そう。えっと、よ、よろしくお願いします!」
「こちらこそ?あれ、告白した立場逆転してね?」
「あ、ほんとだ」
わたしたちは、同時に吹き出した。

 こっちは大丈夫だったよ。椛ちゃんもがんばって!

そんなメールを送って、紅葉くんと一緒に、中庭で缶ジュースを飲んだ。

 椛ちゃんも幸せになるようにと、祈りながら

後書き

女の子視点むずい!

ああ、次以降ぜってー、女の子視点やらねぇ!決めた!

この小説について

タイトル 第二分の三章 恋華参
初版 2010年4月1日
改訂 2010年4月10日
小説ID 3888
閲覧数 737
合計★ 3
海月奏香の写真
熟練
作家名 ★海月奏香
作家ID 648
投稿数 16
★の数 16
活動度 1736
えーと、海月奏香です。くらげじゃないですよ、うみづきですよ。間違ってくらげなんて言われたら泣きますよ!

コメント (2)

★友恵 2010年4月2日 22時29分02秒
女の子視点お疲れさまです!
聖ちゃん、紅葉くん、おめでとうございます。

さて、感想へGO!

そうですね、気になったところですが、ちょっと二人の気持ちがいまいち伝わりにくかったかもしれません。
展開が少しばかり急すぎるというか・・・
聖ちゃん視点だから二人が難しいのは当たり前か! すいません!
素人なのに偉そうなこと言って失礼しました。
名前を呼ばれたことで好きになったというところ、なんだか私は好みでした!
椛ちゃんもがんばってくださいね!

最後に一言。

あんな純粋な聖ちゃん、紅葉くんにはもったいない!!
★海月奏香 コメントのみ 2010年4月2日 23時07分18秒
 言っちゃいけない!それは言っちゃいけない!

いいやん!純粋な聖ちゃんが紅葉とくっついたって言いやん!


まぁ、ちょっと展開が早すぎたかと思っていますけどね。

ごめんなさい。

女の子視点はホント慣れてない。
でも椛ちゃんやらにゃー

ふぅ。
チャットで話してからコメントくれてありがとうございます
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