TWINS - 第二章壱 疾風雷

 俺と聖、椛と聖夜。それぞれの恋愛問題が片付いて、それから、体育祭も過ぎ、夏休み間近というころ、台風がやってきた。
 俺たちの住む地域では、珍しくもなんともないのだが、ただ、少し妙な台風だった。否、少し程度ではないだろう。かなり妙な台風だった。
                                                                                       


 雷が落ちたのだ。この学校に。
                                                                                      
                            
 それだけならまだいい、その上、突風が古びてもいないフェンスを、倒したのだ。それが一枚だけだったからまだ幸いというものだったが、そのときに台風の中、学校に避難した中学生らしき少年がその屋上にいて、少年を助けようとした救急隊員が1人、重傷を負ったのだった。そして、その少年は、消えていたらしい。負傷した隊員を助けに来た救急隊員は1人もその少年を見なかったそうだ。       
                           
 それを聞いた俺たちは、これは、怪魔の仕業ではないかと考えた。あの少年が、怪魔だったのではないかと。
 そして、化座沼先輩に尋ねてみたところ、案の定だった。あの台風は、怪魔の起こしたものだったのだ。



 台風を起こした怪魔の名前は、疾風雷(はやてがみなり)という。


 疾風雷は、よく夏にでてくるらしい。台風を起こしても、「ああ今年の夏は台風が強かったんだな。」程度で済むからだ。あまり目立つのはキライらしい。しかし、何か夏になると疾風雷は、何かを壊したいと思うらしい。その感情から、この学校の何かを壊すために出没するそうだ。

「でも、何か壊して、人を傷つけちゃだめだよねっ。」
ターコイスブルーの髪が、ポニーテイルに出来るほど髪は伸びている。
「お前が言うな。何かイラつくことがあると、ものぶっ壊すくせに。」
俺は言う、椛は機嫌が悪いと、何か物を壊す。まぁ、たいてい自分のだったり、壊れても気にしないようなものばかりだから、いいのだが。
「ほぉー、椛はイラつくと物を壊すのか、覚えておこう。」
椛と付き合うようになってから、すっかり上機嫌の聖夜が言った。ああ、ホント、こいつSだ。椛の怒る顔見てすっげー笑ってる。
「聖夜、あんまり椛ちゃんいじめちゃ駄目。」
モスグリーンの髪を低い位置で二つに結っている聖は言う。最近は強くもなってきたようで、聖夜とも、渡り合えるようになった。
「まぁ、椛先輩の言うとおりですけど、ストレス発散くらいは誰でもしたいですからね、さて、どうします?台風、もう来ませんよ。」
忍は、この中で一番変わっただろう、何せ162センチだった身長が172センチになったのだから。声も変わってすっかり男っぽくなった。今では、忍宛のラブレターが依頼の箱に入ってるくらいだ。                          


「そうだなぁ、突風って、何とかできないか?忍。」
「出来なくはないですね、それで、椛先輩が雨を降らしてくれれば。」                         
「偽装台風の出来上がりか、そんなんで大丈夫なのか?」
「大丈夫だと思うぜ?あいつ結構単純だからな。」
「「「「「――――!?」」」」」
俺でも、聖夜でも、忍でも、もちろん、聖でも、椛でもない声がした。                                                      

 声の方向を見ると、そこには、チャラそうな男の人がいた。外見だけ見れば、27,8くらいだろう。
「誰だお前。」
流石聖夜、年上の人に対する口の利き方がなってない。
「オレ?オレは、古賀龍一(こがりゅういち)ここのOB、ちなみに、化座沼敬己の兄貴な。」                
                             
                            
「「「「はぁ!?」」」」                                              
 疾風雷の討伐は、とりあえずこの人の話を聞いてからになりそうだ。

後書き

 どうも、海月です。

 やっと古賀さんが出てきました。

 さて、次どうしよう。

この小説について

タイトル 第二章壱 疾風雷
初版 2010年4月20日
改訂 2010年4月20日
小説ID 3903
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海月奏香の写真
熟練
作家名 ★海月奏香
作家ID 648
投稿数 16
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活動度 1736
えーと、海月奏香です。くらげじゃないですよ、うみづきですよ。間違ってくらげなんて言われたら泣きますよ!

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