待ち合わせ

せんべい
人が僕の周りに集まっている。僕と同じく、待ち人がいるようだ。
 川のように絶えない人の流れの中で、僕は岩のようにポツンと座っている。もう、ずいぶん長く。
 右隣にいる女性の元に恋人らしき男性が走ってきた。謝る男性に、女性は「ううん、全然待ってないよ」と言った。
 僕は知っている。彼女が一時間も前から、ソワソワと周辺を歩き回っていたことを。
 左隣のおじさんが、小さな紙袋を持って辺りをキョロキョロと見回している。
 僕は知っている。あの紙袋は近くの宝石屋さんのものだということを。
 正面に立っている青年が、小さな箱を手に声を上げている。
 僕は知っている。あの箱はここにはいない誰かと繋がっていることを。
 いいな、と思う。僕もあれを使えたら、大好きな人の声を聞けるのに。
 青年は、誰かに話す。
「遅せーよ。早く来いって。うん? ああ、そうハチ公の前だよ」
 僕は知らない。大好きなあの人は今どこに?
 

後書き

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この小説について

タイトル 待ち合わせ
初版 2010年8月18日
改訂 2010年8月18日
小説ID 4019
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コメント (5)

★W.KOHICHI コメントのみ 2010年8月18日 20時11分42秒
元々一発ネタでデビューした私がコメントさせていただきます。
「一発ネタ」というカテゴリーに入れるには充分にその意味を理解しておられるものかと。
ただ、敢えて言わせていただきますが、インパクトは薄いと言わざるを得ませぬ。言語化するなら「ふーん……」とでもいうような感じで。
寧ろこのあとホラー風につなげてみたりとか(冥界からの誘い的にとか)、ギャグ風につなげてみたりとか(実はこの話と全く関係のない存在が喋ってたりとか)、そうしてみたら違う面白味が出たのではないでしょうか。
……って、当初の予定よりも真面目なコメントになっちゃってる。つまらない私!
しかしここで終わってはなんだか良く分からないので、この場を借りて昔考えた一発ネタでも。

「親方、妖精の養成を要請してきました」
「うむ。しかしややこしいな」
「その際ついでに、僭越ながら一言付け加えておきました」
「何と言ったのだ」
「ようせいよ」
「………」
「その結果」
「結果?」
「溶性試験反応が陽性で幼生状態で夭逝したそうです」
「………」
★佐藤みつる 2010年8月19日 15時41分05秒
ハチ公だとすぐに想像がついてしまったことや、
なんとなくふわっとしたまま終わってしまい、オチが無いのが…。
読者にはハチ公とミスリードさせておき、実はモアイ像だったりとかすると面白かったかもです。いや面白くないか。
ただせんべいさんの書かれる文章は読みやすくて好きです。
★せんべい コメントのみ 2010年8月19日 19時36分16秒

俺こんなん投稿してへんねんけど…
流魂レム コメントのみ 2010年9月10日 17時33分01秒
せんべいさんの偽者が現れましたか〜(汗)
caiyan 2017年4月20日 10時37分42秒
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