心の乱れとは - 心の乱れとは 〜第14乱〜


今日は仮にも平和だった。
どのくらい平和かというと、でんぐり返しを連続50回やったのに壁にぶつかるのを免れることが出来たので、思わずジャンプをして天井に頭をぶつけてしまうくらい平和だった。
今日も大学に行ったり家に帰ったりした。
そしていつものように留守電のチェックをする。
一件。
僕は迷わず再生ボタンを押す。
「今日は全体的に北東が増加傾向だったみたいだね」
やはり彼女からだった。
北東が増加…。
……「北東(きたひがし)」という名字の人のみが人口爆発したということだろうか?
そうなると、何年後には出席番号8番から26番あたりまでが全員「北東」という事態が起きてしまう。
さらにそのうち閣僚が全員「北東」という、
「お前ら親戚かよ!」
というよく分からないツッコミの入る政権が出来てしまう恐れすらあるのだ。
恐ろしい。
いや、それとも単純に北東という方角のことを言っているのだろうか。
しかしそれが増加傾向とは一体どういうことなのか。
彼女が南西へ向かったということだろうか。南西への旅…?
だがそうなると彼女に対する相対的な”北東”の割合が増加しただけであって、”全体的”という普遍的事実として定義できない。
とすると、世界が全体的に南西に大移動したのだろうか?
第2のパンゲアが産まれるのもそう遠くはないかもしれない。
ウェゲナーも、「プレートテクトニクスセカンドかよ!」というこれまたよくわからないツッコミをしていることだろう。
しかし南西に移動となると一つ問題が生じる。
”北極”が”北極?”というような半疑問形になってしまう危険をはらんでいるのだ。
だが、”南極”が”より南極”もしくは”間違いなく南極”となり、南極らしさを増すことができるから今回、北極には我慢してもらうこととしよう。
そういえば、宇宙は日々膨張していると聞く。もしかすると主に北東にあたる部分の膨張率が高かったということを言っているのかも知れない。
今回はなかなか規模の大きい話だった。
 

でも全体的に平和だったからよしとしよう。



後書き

ノーコメンテーター

この小説について

タイトル 心の乱れとは 〜第14乱〜
初版 2000年10月9日
改訂 2000年10月9日
小説ID 449
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作家名 ★ビビンバ吉田
作家ID 3
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