心の乱れとは - 心の乱れとは 〜第15乱〜


今日は思ったより平和だった。
どのくらい平和かというと「ピザを10回言って」と言うので10回言った後、「じゃあこれは?」とゴザを指さしつつ聞かれたので
素直に「ゴザ」と答えたら「物知りだね」と感心され、結局この人は何がしたかったのかわからずじまいになってしまうくらい平和だった。
今日は講義が2時限しかなくバイトもなかったので早く家に帰った。
留守電をチェックするとさすがに0件。
なんだか少しだけ勝った気がした。
なので、今日は逆にこっちから留守電を入れてみようと思い立った。
彼女の家の電話番号は曜日によって違うのだが、ちゃんと”ぬも”と呼ばれるメモ帳に書き留めてある。
僕はそれを見ながら水曜日用の電話番号にダイヤルする。
………。
「今日は水曜日です。ただいま留守にしております。発信音の後にメッセージをどうぞ」
彼女の声の後、”ブォンブォンブーーーン”という発信音が鳴る。きっと発信と発進をかけているのだろう。
奥の深い人だ。
「こんにちは。今日は卵黄がないような日だったよ」
僕はメッセージを入れて電話をきった。
彼女はいつも自分で感じたことをメッセージに入れているのか僕にはよくわからないが、僕自身はああいう特殊な感性は持ち合わせていないので簡単なメッセージをいれておいた。
さて、これでどんな答えが返ってくるのだろうか。
僕はその日を適当にファミコンをやったりして電話がくるのを待っていたが、どうやら風呂に入っている最中にあったらしい。
留守電ランプが点灯している。
一件。
仕方なく僕は再生ボタンを押す。
「卵黄……後ろ」
僕は即座に後方に振り返った。
が、いつもと変わったことは何もない。
「ウソだよ。明日はあると思うけど」
留守電はそこで終わった。
…僕の行動が見透かされていた。
まだ僕は自分から電話をかけるレベルにすら達してないようだ。
先は長い…。



無理してでも今日は平和だった。断定できた。


後書き

ノーコメンテーション

この小説について

タイトル 心の乱れとは 〜第15乱〜
初版 2000年10月10日
改訂 2000年10月10日
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作家名 ★ビビンバ吉田
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