心の乱れとは - 心の乱れとは 〜第18乱〜


今日は目を覆いたくなるくらい平和だった。
どのくらい平和だったかというと、浜辺で潮風に吹かれてうとうとしてたら
突如として現れたびっくりするような高波に飲まれて気付いたら知らない島に漂着していて、「これは黄金の島に違いない」と根拠もなく思いこむくらい平和だった。
今日も大学から帰ると条件反射で留守番電話をチェックする。
一件。
再生ボタンを押す。
「………………」
ガチャ。ツーツーツー。
無言電話だった。
……しかし、本当にただの無言電話だろうか。
どうも腑に落ちない。
きっとこれは彼女からの電話だ。その方がしっくりくる。
だとしたらただの無言電話ではなく、無言であることに何か意味を込めたと考えて間違いないだろう。
いや、それ以前に留守番電話に伝”言”ではなく何か別の伝”〜”を入れたのかもしれない。
……メール。実は伝言ではなく文字が流れていた。
しかし普通の備え付け電話は視覚には訴えられないため、あたかもただの無言電話のようにこっちが勘違いした。
それは大いにありうる話だ。
…待てよ、もう一度再生したら何かが見えるかもしれない。
耳を澄ますより、電話のスピーカーを凝視して何も見逃さないようにしてからもう一度再生してみた。
「…………」
…残念ながら何も見えない。
ということは別のものということか。
……念波。彼女はあえて直接伝えることをせず、言葉をある波長の波動へ変換して送ってきたのかもしれない。
直接脳で読みとらないとならないということか。
だが残念ながら彼女が念波を送ってきたとしても、一つだけ誤算があった。
こっちが念波を受け取りそれを言語として認識しなおす能力がなかったということだ。
彼女といえど人間、ミスをおかすこともあるらしい。
……いや、もしかすると単に何言おうとしたのか忘れたのかもしれない。
一体、どれが真実なのだろう。

 

まあいいか、今日も平和2倍だった。



後書き

遠心力を利用した後書きは禁止なのですが、遠心力を利用した後書きになので書けません。

この小説について

タイトル 心の乱れとは 〜第18乱〜
初版 2001年6月23日
改訂 2001年6月23日
小説ID 453
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作家名 ★ビビンバ吉田
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