無鉄砲な若者とオオカミ

ミランダ
「あいつ、デカイぞ。遠くからじゃ分からんけど、俺の3/4はあるぞ」
ジョセフの警告に耳を貸さなかったのが、悪かった。

ジョセフが大男だというのもあった。そして一緒に来ていたのが若くてテンションの高い新人、サンディーといたのが悪かったのかもしれない。サンディーを止められなかった 俺も同罪だが。

なんだかんだでサンディーと俺はスノーモービルに乗ってルソーパックに近づいて行った。群れを目撃したのはサンディーだった。
「先輩、あれが群れッスか?」
「間違いない。リィナがいる。」望遠鏡を覗きながら俺は返答した。
「でも、でかいのいないッスよ。特にMr.ジョセフの3/4ありそうなのは。」サンディーが首を傾げながら言った。

「出かけてる可能性だってあるから油断すんなよ、サンディー。あとジョセフは物事を大きくしたりする人じゃない。」俺は周りを見渡した。見渡す限りの雪原。ここはアラスカのルソー川近く、サンディーと俺のスノーモービルの跡と野生動物の痕跡、主に狼とその獲物の足跡が残ってる以外は何もない。

「じゃ、もっと近付いて見ましょうよ。ボスがいないんでしょ」
「バカかお前…これ以上は良くないぞ……おい行くな!バカサンディー」
サンディーはルソーパックが気になって仕方が無いようだ。これ以上近づくのは狼達に悪い影響を与えるが、サンディーは飛び出してしまった。俺はエンジンをふかし、後を追った。

「サンディー止まれ。マジで。」
サンディーの横に追いつき、バカのフッドをつかんで彼の遊びを強制終了させる。
「狼達が動揺しているぞ。お前のせいだぞ、サンディー」
「いいじゃないッスか、先輩。せっかく狼たちを近くで観察するチャンスッスよ。」
「いいか、戻るぞサンディー。」

このやり取りで俺たちは警戒を怠っていた。
一瞬の唸り声とともに現れたデカイオス狼、確実にジョセフの3/4はある奴だった。ルソーパックの者達が戦闘態勢で小高い丘をおりてくる。


「ぎゃーーーーー」


赤い血が飛ぶ。


「すまねぇサンディー」

この場合、自分の命が先だ。

「うわぁぁぁぁぁあぁ」

サンディーの断末魔が響き渡る中で俺はスノーモービルで逃げ出した。




「サンディーが、ルソーのジョセフのでかい奴にやられた」
キャンプに入るなり俺は叫んだ。

「どゆことだ」
「どこでだ」
「銃は必要か?」
「サム、お前、案内出来るか?」

「そのまんまだ!ジョセフが言ってたでか奴にサンディーが…」
「ルソーパックの洞穴がある丘の前の所だ。」
「あった方がええ。意味があるかはわからねえけど。」
「イエッサー」
投げかけられた質問に答えて行く。




サンディーは助からなかった。彼を示すものは彼のスノーモービル と血に染まった衣服だった。俺らが現場にたどり着いた時には狼達はサンディーに興味を示していなかったが、ジョセフが銃を空に二三発ぶっ放して狼を遠くにやり、サンディーを回収した。狼は人肉には興味なかったのか、サンディーは殺されるだけにとどまっていたようだ。


サンディーは若かった。若さゆえの無鉄砲さから来た悲劇だった。そう、俺は思ってるし、大概の人の認識…関係者でも一般人も同じだろう。が、サンディーを殺したデカイのの名前がサンディーなのはどうかと思うが。


後書き

なんか、違うの書いてみたくなったんです。

この小説について

タイトル 無鉄砲な若者とオオカミ
初版 2014年9月25日
改訂 2014年9月25日
小説ID 4587
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