御影石幻明の日常生活 - 御影石幻明の日常生活 3日目

新しかったり変更があったりする人:
おもちゃ屋のお姉さん→秀一さんの彼女:秀一さんがぬいぐるみを買いに行く店で働いてるお姉さん。秀一さんのぬいぐるみ仲間から彼女に昇格。名前は七流法子(ななながれほうこ)というらしい。またややこしい名前だ。

幻明母:主人公の母。この母を出すと幻明がツッコミ役になるのだから恐ろしい。

幻明父:主人公の父。今回は登場しないが、世界各国を飛び回っている。その目的は……。
〜〜〜〜 

生活パターン 〜ドア1〜
 
「なぁ、小夜ちゃん」
休み時間、ふと思いついて小夜ちゃんに話しかけた。
「……ん?」
「ドアがさぁ」
「うん」
「……ドアノブだらけだったらどうする?」
「ドアノブパラダイス」
彼女はそういって眠りについた。
小夜子さんが眠い時の発想が俺には全く理解できません。

生活パターン 〜ドア2〜
 
そして次の授業が終わり、また話しかける。
「なぁ、小夜ちゃん。もう一つあるんだけど」
「なに」
まだ眠いのか、ぼーっとしているのが見て取れる。多分、授業中も寝てたに違いない。
「ドアがさぁ」
「うん、ドアね」
「今度は自動ドアだ」
「それで?」
「ドアノブついてたらどうする?」
「手をわきわきさせる人が続出だよね…掴もうと思ったら横にすぃーっとドアノブごとスライド…」
「……」「そして、そのドアノブトラップにはまって焦る人々を見て笑う私……ああ、私って、いけない人…」
彼女はそういってまた眠りについた。いつものように枕を持ってきていることをつっこもうにも最近周囲に枕をもってくる輩が増えてつっこめないのが辛いです。

生活パターン 〜テストの成績表〜
 
担任からテストの成績表を渡され、席に着いた。
開いてみると、順位のところが銀けずり形式だった。

生活パターン 〜怖い夢を見たらしい〜
 
「怖い夢を見た」
「ふーん」
「……怖い夢を見た」
「そう」
「…怖い夢を見たっつってんだよ!『どんな夢』って聞く気もないのか貴様は!」
「キレるなよ…。で?」
あまり聞きたくなさそうな態度をしているので、意地でも聞かせてやろうと思う。
「天葉と小夜ちゃんがな、戦ってた」
「…戦うって……」
「俺は何故か動きが封じられてて見てるしかできないし、代わりにお前が仲裁に入ったと思ったら突然審判を始めていた。お前ってバカだな」
「夢を現実と重ねるなよ」
「いや、夢にこそ見えるモノがあるって言うだろ。天葉ももしかしたら…」
「え、あたしの事呼んだ?」
丁度天葉と小夜ちゃんが廊下から教室に入ってきた。(さっきの時間は移動教室だった)
「お、天葉、お前が小夜ちゃんを壁にたたきつけてる夢を見たんだが、実は恨みでもあるのか?」
すると明らかに不快さを表しつつ言ってくる。
「夢を現実に重ねあわせないでよ」
「……皆言うことは同じか」当然と言えば当然だな。
「あたしと小夜子の仲はいわゆる『逆犬猿の仲』なの!ね、小夜子?!」
「全然いわゆるじゃないな、それは」
「うん、残念ながら僕もそう思う」
「犬と猿の役割が逆になってもやっぱり仲悪いよねぇ」
俺、良、小夜ちゃんと三人続けて天葉を攻撃する。
一度言葉につまった天葉だが、どうにか反論しだす。
「……ともかく、仲がいいって言いたいの。あと、小夜子…あたしが言いたいのは犬と猿の役割が逆になるとかじゃなくて意味的に!」
「別にムキにならなくても…」
「いいの!あたしの主張わかってくれた?」
「っていうか改めて言われなくても見てればわかるし」
良が言う。それをいったら身もフタもない気がするが。
「……」
案の定天葉は撃沈した。ムキになった自分がバカに思えてきたのだろう。
と、横から逆犬猿の仲の片割れが聞いてくる。
「そういや君らはいつから友達なの?」
「あー、確か小学5年から…」
「去年まで」
「既に過去?!」
「過去じゃなくて正確には過去完了だよ、若菜ちゃん」
小夜ちゃんが天葉にぴしっとつっこみを入れた。
「小夜子ちゃん、つっこみどころ違う。というかつっこむ対象が違う」
「そうだ、こういうときは俺に対して『今はたまたま利害関係が一致してるだけのつき合い?!』ってつっこめ」(つっこみか?)
「なるほど」
「なるほどじゃないって。幻明もそういう間違ったつっこみやってると話の収集がつかなくなる」
「ボケツッコミと言え」
「そういうボケツッコミやってると話の収集がつかなくなる」
律儀に言い直す良が手強いと思う。
「それに、つっこみにしては長すぎるだろ。もっと端的に」
「良君、厳しい……」
良のダメ出しに天葉が少しひきつっている。
「いや、何となく、幻明といると自然とこうなっちゃうんだよねぇ…」
「で、結局今は友達なの?」
「「当たり前だ」」
真顔で聞いてきた小夜ちゃん、まだまだ俺には理解が及ばないと思った。
 

生活パターン 〜幻明親子〜
 
今日もスクールライフを終え、傘をさして家路へと急がず焦らず向かう。
住宅地の路地をのたのたと進む。
「しかし今日の体育は……」
今日は雨のため体育館でバスケだった。
一つのコートを男子が使い、もう片方のコートを女子を使っていたのだが…、
「小夜ちゃんって、めちゃくちゃバスケ下手なんだなぁ…」
なんか見た目通りで面白くなかった。どうせなら天葉あたりを土台にして二段ジャンプダンクとか決めてくれたら拍手したのに。(誰がやっても拍手ものだろうが)
ああ、でも天葉は風邪気味とかいって見学してたな。土台にもならねぇ。←酷すぎ
「はー、やれやれ。たろいも〜(ただいまの意)」
「おかえり。部屋のドアに黒板消し落としの如くおやつが挟まってるわよ」
家に入ると店側から母の声がした。同時に大量の時計の音が聞こえる。
「…たまには普通に置いてくれよ。それに大体、おやつって年でもないしさ」
「雨で客こなくて暇だったから」
「……」
突然だが我が家では時計を扱う店をやっている。店は「御影石刻み屋(みかげいしきざみや)」という、一歩間違えれば石材屋な名前だ。
素直に時計店とかにすりゃいいのにと思う。
父が仕入れに奔走し、母が修理とか店番とかの担当だ。たまに俺も店に出て遊び半分に時計をいじくってたりする。暗い趣味だと思われるが、楽しい。
「父さん、仕入れはわかるけど次はいつ帰ってくるんだよ」
父親は一度仕入れに行くと言ったきり、一ヶ月以上帰ってこない事が多い。今度も先週出てったきり電話が一本あっただけだ。
「さて?来月あたり?」
「時計だって増えるばっかで全然減らないし。っていうか売れてねぇって、明らかに!」
「そりゃあ、母さんあんまり売る気ないし」
さらりと言うね、母上も。
「ウチは世界各国(?)から集めてきたアンティークな時計ばっかだからね。ヘタに売ったら父さんに怒られるよ」
何故我が家の生計が成り立っているのか不思議でならない。
「なぁ、ウチ、金は大丈夫なのかよ?」
「息子のあなたが気にしなくてもいいの。お金の入ってくる所はいっぱい確保してあるから」
え、いっぱいあるんですか……?
「…じゃあ父さんの仕入れの金も……」
「そうね。それに密輸だし」
「密輸?!初めて聞いたぞそんなこと!冗談だろ?!」
「ははは。冗談だと思う?」
「俺の希望としては、お、思いたいですが…」
「希望は脆くもうち砕かれました」
「……」
今まで普通に送ってきてるのかと思ってた。
けど……密輸って…ものすごい犯罪なのでは…。
流石に笑えない。
「ほら、あの人って節約家じゃない?」
「なるほど、関税もバカにならない…ってそうじゃねぇだろ!」
「ナイスツッコミ。さすが私の息子」
ぐっ、と親指を立てるバカ母。
「……えと、もしや父さんって重犯罪者?!そして俺はその息子?!」
「そう、私はその妻」
「いやなんで落ち着いて『その妻』とか……」
「だって、どーせ捕まるのはあの人だし。直接関係ないじゃん?」
「鬼か」
「ふん、どうせ母さんは鬼ババアよ」
「そういう意味じゃなく。…え…でも、密輸品売ってるんだから母さんも捕まる…だろ」
俺がひきつりつつそういうと母の表情が変わった。
「な、なんですって?!」
「え?!何?!」
「捕まるなんて聞いてないわよ?!父さん、『いざとなりゃお前の分も捕まってやる』って…」
「できるかそんなこと!意味わかんねぇよ!」
「じゃああの人は20年間私を騙し続けてたの?!」
「20年もあったんなら気付けよ!」
もしや母さんって本物のバカ……。
しかし…何故20年間も密輸してて捕まってないんだ、父さん。我が父ながらただ者じゃない。
「なぁ、母さん…。こんなこと言うのも変だけどなんで父さん捕まってないんだよ。普通密輸20年もやったら捕まるって」
「あ、そういえばそうね…。動物園の狼撫でようとして噛まれた経歴を持つ警戒心ゼロの父さんを捕まえられないなんて、笑い話よね。あっはっは」
「あっはっは。父さんもバカだったんだ」
「あははは、どうりであなたもバカなはずね♪」
「……って、今は俺がバカなのはどうでもいいんだよ。どうするんだよ、捕まったら…」
いくら俺でも服役中の両親の面会に行くのは辛い。
 
(母)『幻明、久しぶりだね…。ふふ…母さんはこんなんなっちゃって…もうあんただけが生き甲斐だから…』
(俺)『母さん…俺、頑張る……。帰ってきたら父さんも母さんも楽させてやれるくらいに…』
(母)『ええ、楽しみにしてるからね…。…あ、今日の晩ご飯はどうするの?』
(俺)『………ごま豆腐かけご飯、かな』(貧乏)
(母:笑顔で)『ダメよそんなんじゃ。スリランカ丼と名付けなさい……』(意味不明)
 
ああっ!想像するに堪えない不幸な俺!そして服役してもなおバカな母!むしろバカになる一方!(酷い)
俺が暗い表情をしていると母は急に優しげなまなざしを俺に向けてきた。
「…でも幻明、逆にこうは考えられないかしら?」
「無理です」
「聞く前に無理とか即答しないの」
「……母上は逆に考えられるほど余裕たっぷりですか…」
母は俺の言を制するように俺の肩にそっと手を置く。
「いいから聞きなさい。ね、20年間捕まらなかったのよ?20年が30年になろうが捕まらないって気がしない?」
「しねぇよ」
ああ……真面目に考えてる俺がバカに思えてきた……。
「悪事は千里を走るって言うけどわりとどっかに走り去っちゃうものなのよ?」
「うまいこと言うなよ」
「……ま、今更じたばたしても罪は消えないし。いざとなったら親子の縁切ればあなたは平気よ、あはははは」
「……か、母さん…。冗談でもそういうこと言うなって…」
いくらバカ親でも親子の縁は切りたくない。
「あら、どうしたの。大丈夫だって!親子の縁切ればあなたも母さんを気にすることもないし、逆に母さんもあなたに気兼ねすることもなくなるけど、母さんはそんな簡単に看守と浮気なんかしないわよ」
「そんな心配はしてねえ」
「あ、そう。ま、捕まらないって思ってればきっと捕まらないって!」
「……」
……でもなんだか、母の脳天気ぶりを見てたら本当に捕まらないような気がしてきた…。
父さんもきっと本気で捕まらないと信じてるんだろう。
それに密輸20年も続けてたんじゃ今更ぎゃーぎゃー騒いでも始まらないし。
そう思い、俺は自分の部屋に引っ込むことにした。
くるりと回れ右をして家の中に戻り、階段を登ろうとしたところで、母の声がきこえてきた。
「ああ幻明、おやつ。って言ったっけ?」
「聞いた聞いた。ドアに挟まってるんだろ」
「ありゃ、言ったか。最近、物忘れがひどいなぁ…。母さんも更年期障害かな」
「だとしたら産まれたときから更年期だったんだな、母さんは」
「あ?なんだって?」
俺はすたこらと階段を登って逃げた。
そしてドア……。
「…………」
ドアには……。
ショートケーキらしきものが…。
「……」
潰れてる。
ケーキみたいな柔らかいモノをドアに挟むかな…普通…。せめて箱入りのクッキーとかにしてくれよな…。
しかも何回も失敗して床に落としたような跡もあるし(床にクリームがどっちゃりついてる)。
全く…もったいなすぎだろ…。
そう思いつつ俺が床についたクリームを拭いていると……、
「幻明ー、そのケーキおいしいー?」
「それ以前に食えるかっ!」
「あなた、もしやまだ反抗期?!」
「ちがーーう!!」

我が母はある意味尊敬に値する。

生活パターン 〜MP消費メール〜
 
「…えー、英語の予習はやったということにして…」
自分の部屋で明日の用意をしていた時のこと。携帯の音が鳴った。
ぴらりろれろれろ〜♪(気の抜けるメロディ)
『新着メールあり』
「んー、誰だ…」
新着メールを10日ほっといたら新着とは言い難いよなぁと思いながら、メールボックスを開く。
差出人:白川秀一  タイトル:魔法メール
『やあ、若人よ。焼芋をゆでてるかい?
今日も元気に秀一お兄さんの魔法コーナーだよ。
さて、今日は
「ほ」
という文字を消してみせよう。
うんにゃらほんにゃら〜うむむ〜とりゃ!
ぴかぴか〜(フラッシュ)
さあ、どうなったかな?
「 」
はい、消えました〜、拍手〜。
わかりましたか?お兄さんの力を侮ることなかれ。
以上、秀一お兄さんの魔 うコーナーでした。
 っ っ 。あでゅー。』
「……」
…………。
……。
削除。

後書き

秀一さんのネタのあたりがどうにかギリギリで読めるレベルだと思った。
他はダメだ。未熟だ。
ごふごふ。

この小説について

タイトル 御影石幻明の日常生活 3日目
初版 2001年11月17日
改訂 2005年7月12日
小説ID 461
閲覧数 1296
合計★ 18
ビビンバ吉田の写真
作家名 ★ビビンバ吉田
作家ID 3
投稿数 148
★の数 1180
活動度 17563

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