心の乱れとは - 心の乱れとは 〜第24乱〜

今日は平和だった。
どのくらい平和だったかというと、マーライオンが間違って炎を吐いちゃった際に「よくあることさ、マー君」とゴーヤチャンプル食べながら励ますシーサーの図くらい平和だった。
今日も家に帰ると、すぐに留守番電話をチェックする。
――1件。
再生ボタンを押す。
「言外にある意味の保存場所がリニューアルして、椅子でできた花火みたいになったんだね」
やはり彼女からだった。
……?
言外にある意味というのは、言葉の外、言葉の裏にある意味という解釈で自分は使っていたのだが、どうも彼女の口ぶりでは「言葉の外」という場所が実際に存在しているようだ。少なくとも近所にそれらしき表札がある家屋敷を見たことはない。どこにあるのだろう。関西地方?
いや、「言葉」は誰もが発し使用されているものだから「言外」は最低でも誰かが言葉を発し、言葉が届いてしまう恐れのある場所では無いはずだ。そこは「言葉の内」――「言内」と呼称される場所。
それを軸に考えれば、人間の生存活動可能領域+世界一声がでかい人のMAXの大声が届く範囲には保存場所はない。
ただ、現在は技術の発達により生存活動限界領域が拡がり、保存場所の条件に合う場所が狭まった。
そういう理由で保存場所をリニューアルせざるを得なかったというのはあり得るのではないかと思う。
具体的にどこかは人間の活動限界領域の調査をしなければ絞り込めないので今回は割愛するとして、リニューアルした理由の推測はできたから良しとしよう。
だが、リニューアルしたことによって椅子でできた花火のようになってしまったというのは一体何なのか。
椅子花火職人というのを聞いたことが無いのであまりメジャーではないと思う。
花火は基本的に火薬を詰めたものを点火することによって音や光などを楽しむものだ。
それが椅子で出来ているというが、通常の椅子には火薬が仕込まれていない為、火をつけても普通に燃えるだけで音や光を楽しめるような類の現象は起こらない。
つまり椅子そのものが爆発するのは不可能で、椅子を打ち上げ花火の発射台のような位置づけで考える方が考えやすい。
椅子は座るためのものだから、それでできた花火ということは座るとその圧力で着火し、導火線が燃え尽きると座っている人が上空に発射されるというのが最も答えに近いのではないか。しかしその場合、あらかじめ発射される人が爆発するよう、体内に大量の火薬を詰めておかないとならず、それはどう考えても殺人事件に発展するので、使うとしても拷問や死刑が関の山だろう。まあ、そういうイリーガルなタイプの花火だからこそ一般には公表されておらず、自分が知らなかったのかとも考えられる。
保存場所が椅子花火のようになったのだから、保存場所に腰を下ろすと爆発するということか?
その際、音や光など、人間の五感に訴えかけるような芸術が見られる。
つまりは言外の意味を腰を据えて汲み取ろうとした時に真実の言葉の美しさを知ることができるということだろうか。
ただ、そこが人間の活動限界領域外である以上、永久に人はそこへ辿り着けないということをも彼女は言いたかったのかもしれない。

これはあくまで推測だ。
彼女の言葉の言外の意味まで、汲み取れたのかわからない。

とにかく今日も平和だった。
きっと明日も平和だろう。

後書き

今回は、割と自分の中ではデキがいいと思いますが、まあ、自分でイイと思ってても読者にはそうではないということが往々にしてありますのでね。
いつものように匿名、点数選択のみでも構いませんのでよろしければ評価して下さるとありがたく。

社会人になってから全然更新できなくてすいませんな……。
ただ、今でもやる気はあるんですよー。

この小説について

タイトル 心の乱れとは 〜第24乱〜
初版 2005年8月25日
改訂 2005年9月1日
小説ID 518
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合計★ 16
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作家名 ★ビビンバ吉田
作家ID 3
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