ドラゴニスト - ドラゴニスト〜緑竜様はこんなお方〜

 緑竜様と一緒に一日をすごした感想を一言で述べるなら、
 「疲れた」です。
 申し遅れました。私、デニーズと申します。相方っていうかなんていうかよくわからないハーネイが私の仲間?です。
 私達のことを人間だと思っているかた、違います。私達はドラゴンです。私は白いから白竜と呼ばれる特別なドラゴンなのだそうですが、私はハーネイのほうがすごいと思います。私よりずっと積極的だし。詳しくは今までのお話を読んでいただければ分かるはず?
 前置きはここらへんで切り上げて緑竜様との生活を紹介しましょう。
 私たちはいろいろあって緑竜様のところに一日泊まらせていただくことになりました。私達はお昼から泊まらせていただいたので、昼食を頂戴したのですが……。もうそこから緑竜様の常識と私達の常識は違うのだと悟りました。
 なんか緑色をしているドラゴンは好きに植物を生やせるらしくて(緑竜様は緑色です。名は体をあらわします)緑竜様はとっておきのものを御馳走するといいました(ドラゴンは肉食ではありません。草食よりの雑食です)。ハーネイなんか不安そうでしたが、私はちょっと期待してました。だって、とっておきでしょ?素直に喜べばいいのにー…と思っていたのですが。
 緑竜様はなんか変な力を使って植物を生やしました。もうその時点からびっくりしましたね。だって、木で生やすのかと思ったら、地面を這うようにして生やすんですもの。意表を突かれました。
 で、地面にあったのは緑色に黒のしましまが入った大きな丸。両手を使わないととても持てませんでした。緑竜様によるとスイカって名前だそうです。ちょっと感動しましたね。さすがとっておきの食事、って。
 ここまではまだ普通ですよ。常識の範囲内。「すげー」だけで済んだのです。ところが。
 私達はスイカなるものがあんまり大きいので二つに切り分けてカジって食べようとしたのですが、緑竜様はなんと、
 顎はずして一口で口の中に入れてしまいました。
 もう気絶しそうでしたよホントに。蛇みたいでしたね。顔ほどもあるスイカという野菜(果物だと思ってました)を一口ですもの。ま、流石に一飲みにはしませんでしたけど、上顎と下顎で噛み砕くし。なんか破片がぴゅんぴゅん散って残酷だなぁと思ったりしました。で、なんかスイカの果汁は赤いらしくて、そのあと緑竜様は獲物をしとめたライオンのように口周りがとても赤かったです。
 ハーネイはそのとき呟きました。「緑竜様、食べ方変えてないんですね……」
 私、すこし驚きました。あとでハーネイに訊いたら、一回緑竜様の所を訪れたとか。それでとっておきのものをいただいたら今のと同じ食べ方したそうです。
 緑竜様はハーネイと会うのは2回目だって思ってなかったふうでしたけど。
 まぁ、軽いショックだと思って私達は食事に集中することにしました。で、カジリ。甘くておいしかったです。大半は果汁になって地面に吸い込まれていったのが惜しかったですけど、それはちょっとケチだなぁって思いました。で、咀嚼していたときにまた事件が起きました。
 がりりり。
 私の口の中にいやな感触が広がりました。なんか微妙に固いものをかんじゃったような感じ(ほら、アサリとか食べていると砂入りのやつに当たることあるでしょう?アレの強化バージョンみたいな)。私は思わず口の中のものはいちゃいましたよ。あんまり気持ち悪かったもので。そんな私に緑竜様が訊いたんです。「どうかしましたか?(笑顔)」
 緑竜様は2個目を地面からもいで、手にとってました。またあの食べ方を見ることになるのかぁと思いつつ「なんか変に硬いもの噛んじゃいました(しかめっ面)」と答えたら、「あ、スイカは種いっぱいあるんです。気をつけてくださいね。」もっと早く言ってください。
 「あんな風にするんですよ。」といって緑竜様はハーネイを指しました。で、私が見るとハーネイは
 ぷぷぷぷぷぷ
 という効果音が非常に似合うことをしていました。口先から何か小さくて黒いものが連続的に飛び出していました。
 「ドラゴンは唇が固いので難しいですが、あんなふうにして種を飛ばすんです。」そういって緑竜様はまた口をこの世のものとは思えないぐらいあけ、それにスイカを突っ込んで、グシャァァッッ!!
という(グロテスクな)音を立ててスイカを砕き、ぷぷぷと(コミカルに)種を飛ばしました。ハーネイより飛距離があって、スピードがあって、なんか一種の美しささえ感じさせました。さすが、緑竜様。植物にかけてはすみからすみまでマスターしてる……ってこれは違いますね。
 まぁそうやってぱくぱく(グシャグシャァッ=緑竜様がスイカを砕いた音)むしゃむしゃ(ボタボタ=緑竜様の口周りから果汁が滴り落ちる音)と妙に音に満ちた食事を終えました。
私達はお腹がいっぱいになってちょっと動きにくかったので休憩しました。でも緑竜様は
地面に手をあてて「おいで〜」と言いました。するとそこから――
 「あぎゃああああっつ!!ならぬならこれはれくれく?!」←ハーネイの悲鳴&口が回らなくて意味不明な言葉になってる
 と表現するのに相応しいものが出てきました。私も自分の顔がすごく引きつったのを感じました。
 凄まじくキテレツな植物でした。なんていうか、もうそれは地獄の門番みたいな感じでしたね。衝撃で記憶が吹き飛びましたが、常に表面がうねうね動いていたことだけは覚えています。あと、てらてら光っていたことも。で、先っぽのほうに口らしき切れ目。あぁ恐ろしい。思い出すだけでも冷や汗でます(ドラゴン=爬虫類って汗かくのか!?っていうツッコミはなしです。言葉のアヤです)。
 「ならならでじがごろわ!???!!」←ハーネイ
 私は全然理解できませんでした。ところが、
 「これはペットです。マーメイドっていいます。」←緑竜様
 神様もびっくり仰天の素晴らしい耳で緑竜様は聞き取りました。冷静になった今、あのペットにつけるべき名前は「サタン」などの名前が妥当だと思います。他にも「ガーゴイル」「グロイラー」「ローパー」エトセトラエトセトラ。
 そのサタンマーメイドは口?をぐわっと開けて緑竜様に噛み付こうとしました。もー今世紀最大の恐怖でしたよ!
 でも緑竜様は目にもとまらぬ動きで地面のスイカをちぎりとり、その口にはめ込みました。自然、そのガーゴイルマーメイドは動きを止めます。そして緑竜様はいたって落ち着いた口調で
 「この植物は食虫植物ではありません。食植植物(しょくしょくしょくぶつ)です。」
 ………しょくしょくしょくぶつしょくしょくぁ、……しょくしょくしょくぶとぅ……しょくしょくしょくぶつしょくしょくしょくぶつしょくしょくしょくぶつ。いえた!三回いえた!あ、すみません(汗←言葉のアヤです)。
 いや、あれは明らかに食虫(竜)植物でしたね。しょくしゃく……しゃく……しょくしょくせ…しょくしょくしょくぶつじゃなくて!なんてったってグロイラーマーメイドは緑竜様喰おうとしてましたからね。
 で、緑竜様はローパーマーメイドをどっかに葬り去りました(何が起こったのか分かりませんでした)。さすが、緑竜様。植物にかけてはすみからすみまでマスターしている(←は確信になりました)。
 それで私、気になったので緑竜様に訊いたんです。
 「あの植物、普段どこにいるんですか?」
 「貴方達の足の下、すなわち地面の中(にやにや)」←緑竜様。あの笑み、一生忘れません。
 「ひぎゃあああああああああっっ!!」←ハーネイの悲鳴。ハーネイは目に見えない敵は怖いようです。
 「……げへへ」←私です。多分ショックで脳細胞死亡したんだと思います。
 緑竜様がそういったので、私達はその日一日、地面から十メートル以上離れて生きました。
 (ま、冗談だとはいってくれたんですけれども、無条件であれは怖いです。)
 そんな感じだったとさ。めでたしめでたし(?)。

後書き

ギャグって装飾タグ使いやすいですね。

思いついたのを書いてみたら思ったよりいいできだったので投稿。決してふざけているわけではないのでそこらへん承知していただけると嬉しいです。
次から本編に戻ります!!

この小説について

タイトル ドラゴニスト〜緑竜様はこんなお方〜
初版 2005年10月2日
改訂 2005年10月2日
小説ID 523
閲覧数 900
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馬野鹿麻呂の写真
ぬし
作家名 ★馬野鹿麻呂
作家ID 13
投稿数 19
★の数 73
活動度 2884
本と小説と獣と竜と鳥とポケモンとデジモンとレジェンズと音楽と数学とスキーと雨と午後ティーと豚肉が餌。

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