本当のワケシリーズ - エノモの姉スズがフォーカスされた本当のワケ

 おつかれさまです、エランさん。エノモ、戻りましたよ。っと、エランさんいないのかな。すぐ戻るって言ったのに。こんなに散らかして、お土産あけたんだな。まったくもう。どこに行っちゃったのかな。かわいいアシスタントが一週間ぶりに帰ったっていうのに。晩飯は和食でも食いに行くか、なんて絶対言わないもんなあの人は。ためこんでるのにケチなんだから。
 おやおや、机の書類の配置が変わってますよ。くふふ。へそくりちゃんが隠れてますかねー♪ エランさんが使わないなら、あたしが使いますよー。今晩は和食、だな。和牛、だな。「ステーキハウス 肉質剛健」、だな。
 この封筒があやしいわね。ほどよい厚み。……なんだ、写真か。
 あの浮気調査のやつね。あ、そっか。ビデオ撮ってたけど、あたしが持ってっちゃったんだっけ。だからエランさんが写真撮ったのか。
 あのビデオカメラどこにやったっけ。依頼人から借りたものだったから、ちょっとまずかったかな。
 エランさん、ちゃんと証拠写真撮れたのかな。お、女いるじゃん。エランさんお手柄だね。
 この女、美人だけど、性格きつそうね。
 ちょっと、眉間のしわ、深くない?
 三白眼で、くちびる薄いし。
 化粧っけもないし。
 まるでうちの……、お姉ちゃんじゃん、これ!
 うっそー。マジ。お姉ちゃん、お仕事刑事なのに。てか、さっき会ったときとおんなじ格好。不倫相手の家から、実家に戻ったのかお姉ちゃんは。
 どうしよ。これ。エランさんは当然知ってるんだよね。お姉ちゃんは気づいてるのかな。
 でもエランさんのことだから、お姉ちゃんには言ってないはず。つまりお姉ちゃんも知らないはず。さっきの様子も特におかしいところはなかった。
 て、ことは。
 チャンスだ。
 積年の恨み。復讐のチャンスだ。
 これをお義兄さんに見せれば、夫婦生活の危機!
 さすがに別れるとお姉ちゃんが実家に戻ってきちゃって、あたしに危機が訪れちゃうから、ソフトにやらないとね。
 どこかにツーショットの写真ないかな。
 ……なによ。お姉ちゃんが写ってるの二枚しかないじゃない。ほんと仕事ができてないわね、エランさんは。武器はこの二枚しかないか。
 お義兄さんに見せるにしたって、郵送だとショック大きいだろうし、お姉ちゃんしか写ってないから説得力ないし。
 しゃあない。直接会って来よう。今から行けばまだ間に合うかも。お姉ちゃん、イチロウタを迎えに行って、夕飯の買い物してくるからな。
 書置き残しとけば、あたしが来てたってわかるでしょ。
 ふふふ。お姉ちゃん、覚悟。



 ふふふ。展開が早いうえに、ご都合主義でステキだわ。登場人物にやさしい小説ね。お姉ちゃんは帰ってきてないし、お義兄さんもいるみたいね。
 はー、チャイムを押す手も震えるわ。
 あ、こんにちわ、ショウト義兄さん。イチロウタも。ひさしぶりー。イチロウタはいつ会っても生傷が絶えてないわね。熊でもやっつけた?
 もしかして、お姉ちゃん帰ってるの? また仕事に行った? こんな時間から? そうなんだ。緊急の呼び出しねぇ。
 ふーん。
 わかったわ。お姉ちゃんに渡す物があったんだけど、お義兄さん、この封筒渡しといてくれる? ありがとう、助かるわ。じゃああたし帰るね。バイバイ。
 ……。
 お姉ちゃん、あの男の部屋に行ったに間違いないわね。
 これはチャンスだわ。
 今度こそツーショット写真を収めてあげる。
 目の前で写真を撮ってやって、ゆすってやった後、家に帰ったら疑惑の写真が夫の手に! あたしったらなーんて悪い子なのかしら。
 急がないとお姉ちゃんが戻ってきちゃう。事務所に戻って、カメラ取ってこないと。



 なに。「お姉ちゃん家にいってきます エノモ」だと。
 あいつはほんとに仕事する気が皆無だな。
 俺の机をあさってるし。
 まさか、あの写真を?
 ……ない。あいつ本気だ。あの姉妹仲悪すぎだな。エノモも最終的には自分が痛い目みることに気づいてないのかね。スズさん怒らせたら怖いって、自分が一番よく知ってるのに。
 ん? どうしたハリガネ。誰か来たのか。
 ウワサをすれば、エノモ、お前、スズさんのところに?
 ってそれよりもあの呪いの人形! 俺悪霊っぽいのにとり憑かれたんだぞ。おかげで目が光るわ、階段をブリッジでかけ降りるわ、ハリガネにも憑いて化け猫ジェニーになっちまうわで大変だったんだぞ。
 それでさっきまで武蔵晴明社の神主さんにお祓いしてもらってたんだ。保険きかないから全額負担だよ。
 エノモ、話聞いてる? カメラ持ってどこ行くの? あ、そうだ。お前あの写真持ってっただろ。どこやったんだ一体。まさかスズさんに見せたのか?
 え! そっちの方がまずいだろ。冗談じゃ済まないって。スズさんが帰るうちに取り返して来いよ。あれは俺たちの秘密にしとこう。
 ねぇ、話聞いてる? いってきますってお前。……あーあ、俺知らないよもう。
 あいつ何するつもりだ。
 写真を渡した上で、写真を撮ろうとしているということは、狙いはスズさんとあのターゲットの男とのツーショット写真か。スズさんも悪いかもしれないけど、エノモも極悪だな。名誉毀損とかで訴えられてもおかしくないな、あいつ。
 とりあえずスズさんに電話してみるか。パパラッチが狙ってますよ、と。
 おっと、姉妹そろってウワサをすれば現れるんだな。
 はい、もしもし、スズさん? あぁ、鏑矢です。お久しぶりです。え? ……そうだけど、ばれてたんだ。ははは。いやー、俺は誰にも言ってない、え? どういうこと? 浮気してたんじゃないの? あ、そーだったの。いやいや、俺はなにもかん違いしてないですよ。スズさんがそんなことする人じゃないもんねぇ、知ってるよ俺は。はは、はは。あ、そういう話じゃなくて。……、うんうん、ウソ、マジで、……ここで残念なお話があるよ。多分、エノモがあのマンションに行った。それで、君の写真を撮ろうとしてるよ。エノモはその男がスズさんを知ってると思ってるし、スズさんもそこにいると思ってるから、ヘタするとヘタするよ、あいつ。
 ああ、俺も今からマンションに向かうよ。そこで落ち合おう。それじゃ。
 エノモのやつに追いつけばいいけどな。あれ、鍵がない。
 まさか。あ、あいつ、俺の車乗っていきやがった。タクシー代なんかないのに。



 お姉ちゃんの浮気相手、前もこの時間にコンビニに行ってたわね。なにやってんのかしら。まぁ、外に出ててくれるのは助かるわ。部屋に入るときに乗りこんでやろうかしら。
 しかしあんな男が趣味だったのね。全然お義兄さんとタイプ違うじゃない。タワシみたいな顔してるじゃない。
 安心しなさいお姉ちゃん。タワシ男と仲良くやってなさい。イチロウタの面倒はあたしがみてあげるから。くふふ。逆光源氏作戦、やりたかったのよね。
 エレベーターに乗ったな。3階、部屋のある階で間違いないわね。あたしは階段で行きますか。
 確か309号室だったわね。そこか。隠れられるところがなさそうね。いったん車に戻るか。エレベーターで降りちゃおう。
 ……。あ、どーも、こんにちわー。タワシ男、エレベーターから降りてなかったのね。尾行に気づかれてたか。
 え、なに、ちょっと、やめてよ、なにすんのよ。



 この前俺からサイフを盗んだのはお前だろ。急にかなしばりにあったように動けなくなって、お前が近づいてきて、サイフを盗んでいったよな。あのサイフをどこにやった?
 スズ? 誰だそいつは。そんなやつは知らん。そんなことより俺のサイフだ。
 中を見たろ。中身が必要なんだ。あのサイフが警察に渡るわけにはいかない。お前が持ってるんだろう。早く出せ。
 なに、本当に持っていないのか。金だけ抜いて、どこにやったか忘れただと! ……なんてことだ。
 まあいい。お前にもう用はない。ここで殺したら後始末が面倒だが、殺さないと気がすまないからな。


 うわ。本物の銃だ。お姉ちゃん浮気してないみたいだし。もうわけわかんない。あたしこのまま殺されちゃうのかな。死ぬのやだな。
 ステーキハウスの裏メニューもまだ試してないし、宝くじも当ててないし、彼氏もできなかった。
 ……お。ちょっとタワシさん。聞いて聞いて。
 彼氏のできなかった、絶体絶命のエノモちゃん、つまりあたしですが、と、かけまして、夏休みの宿題ととく。そのこころは。
 最後までヤリませんでした。
 えー、いいじゃーん。最後くらい下ネタでもー。ダメなの? だめ。
 はい、わかりましたー。もう一思いにやっちゃってください。

 なーんかこれから人殺しするって気持ちにいまいちなれないんだが。バカな女に俺もヘマ踏んだみたいだな。
 恨むなよ。お前が余計なことをするからいけないんだぜ。

 タワシが人さし指に力を入れた。あたしは目をつむった。
 人生最後の言葉が、「ヤリませんでした」じゃ、やっぱ死ぬに死に切れないなー、なんて思ってるうちに、耳が痛くなるくらい大きな音がして、あたしの意識はとんだ。



 エノモ。おい、エノモ。大丈夫か。
 やっと、気がついたか。あたり前だよ。まだ生きてるよ。立てるか?
 俺は隣の部屋から窓をつたってきたんだよ。そしたらお前が今にも撃たれそうになってるじゃん。
 このまま見殺しにした方が世のため人のためなんだが、俺のへそくり分は働いてもらわないと、と思い直してな。助けてやったぞ。ありがたく思え。
 なに、銃を暴発させたんだよ。俺の超能力のすごさを知ってるだろ、お前は。こいつが撃つ瞬間にな、ちょっと銃身をキャンディーの包み紙みたくひねってやったんだよ。行き場を失った銃弾は、その場で、ボンだ。ふはははは。見直しただろ。給料は上げないからな。
 スズさん、犯人の方は? あちゃー、指がかわいそうなことになってるよ。救急車呼んじゃった方がいいね。警察の応援がじきに来るんだろうけど。このケガじゃ留置できないもんな。
 説明が欲しいって顔してるな、エノモ。ここじゃなんだから、俺たちはこの場から逃げちまおうぜ。警察が来ると説明が面倒だ。スズさん、うまくごまかしといてね。



 じゃあそもそも、一週間前の浮気調査からフェイクだったんですか。警察内部から拳銃や押収した麻薬を横流ししていた男のアジトを探すため? じゃあ依頼してきた人も、警察の人だったんですか。
 じゃあお姉ちゃんが最初っからあたしたちを利用して、アジトの探索に監視までやらせたんですか。でもなんで民間人のあたしたちに?

 民間人っていったって、俺は元警官、スズさんの同僚だし、お前はその妹だろ。多分警察のやつら、一般に公にしたくなかったんだよ。もともと警察内部の事件だから、一種の不祥事だもん。秘密裏に行動してたから人員も割けなかった。
 それで、警察の身内みたいな俺らに白羽の矢が立ったんだろうよ。俺たちはよそに吹聴したりしないしな。
 で、ビデオカメラを借りただろ。お前が、多分バリにまで持ってっちゃったやつ。あの映像が、スズさんのデスクのパソコンにつながってたんだって。
 そしたら突然映像が切れたから、何事が起こったのかと思って現場に来たんだってさ。そう、お前がサイフパクって逃げたときだよ。あの男、俺が超能力を解いた途端に、お前のことすごい勢いで追いかけて行ったんだよ。でもお前の逃げ足の方が速かったんだな。
 そのとき俺も体中がかゆくて仕方なかったから、車に戻って服を脱いでばりばり掻いてたんだ体。かゆみが一段落してから、俺は仕方ないからってカメラを持って再び張りこんだ。
 ちょうどそのときに、スズさんがやってきて、マンションに入っていったみたいだな。その写真と、部屋から出てきた写真を収めたわけだ。
 スズさんも早く言ってくれれば、浮気だなんだって騒ぐこともなかったのにな。

 そこまではわかりました。でもあのタワシ、なんであんなにサイフにこだわってたんですか。

 タワシって何? ああ、あの男のこと。確かにタワシっぽいな。
 そうそう、そのサイフなんだよ。実はあそこに、銃や麻薬を横流ししていた組織の情報が入った記憶デバイスもいれてたらしい。
 お前のいなかった一週間、スズさんも、そのタワシも、おサイフ探しに遁走してたらしいな。ご苦労なことだ。なにしろサイフはお前が持ってるんだもんな。

 あー、そのサイフなんですけどね。なくしちゃったんですよ。どこにやっちゃったのか、覚えてないです。お金だけ抜いたから。多分バリじゃないですか?

 あ、そ。そりゃますますご苦労なことだ。じゃあ事件は結局藪の中ってことだな。俺らはもう関係ないよ。晩飯でも食いに行くか。

 え! エランさんが、おごりですか? やった。じゃああたし行きつけのステーキハウス行きましょ。「肉質剛健」っていう店なんです。いい名前でしょ。
 死ぬ前に一度食べたかった裏メニューがあるんですよ。ほんとにね、しゃれになってないですけど。エランさんも一緒に挑戦しましょう。肉汁コーラ。血生ぐささが炭酸にはじけて、絶妙に甘さとマッチしてるんですって。なんでそんな嫌そうな顔するんですか? 試してみなけりゃわからないじゃないですか。



 おや、榎本ちゃんじゃない。ひさしぶりだね。髪切った? あ、日焼けしたんだ。なに、海外いってきたんだ。いいねぇ。
 それに今日は彼氏も一緒かい? あ、違うの、そんなんじゃないの? いいよいいよ照れなくて。お似合いだよ。大介花子みたいだよ。あ、いや、ほめたつもりだったんだけどね。
 で、今日は何にする? え、コーラ頼むの。どうしようかなー。でも榎本ちゃんだから特別だよ。レモンも搾る?
 あ、そうだそうだ。忘れないうちに渡しとくね。前来てくれたときに忘れてったでしょ、おサイフ。そこのテーブルでお札だけポケットに入れてたよね。そのままテーブルに置き忘れてたよ。おじさんも榎本ちゃんが帰った後に気がついたからさ、また来てくれたときでいいやって思ったのよ。返すからね。
 あれ? 二人ともどうしたの。まだコーラできてないけど。帰っちゃうの? おーい。……すっごい慌ててたけど。残念だなぁ。コーラおいしいのに。1つのコップで2人でストロー差して飲むとこ、見たかったなぁ。

後書き

あとがき 改め エランやエノモにも明かされなかった裏設定の本当のワケ

〈展開がギャグから遠ざかっていった本当のワケ〉
 はじめてシリーズものを終わらせました、連打です。正直しんどかったです。こんなことになるとは思ってもなかったです。
 そもそも一話読み切りのギャグやるつもりでいたんですが、第一話を書き終えたところで、この設定で推理小説っぽいのができるんじゃないかと思ってしまったわけです。
 ちょっと無理がありました。
 というのも、このシリーズの語り口がいけないのです。
 地の文なしの一人称。全編会話なので、状況描写等々も全部キャラクターにしゃべらせなきゃいけないのです。ギャグならこれでもいいのですが、さまざまな説明や描写を必要としてくると、ちょっとこのスタイルは難しかったです。読んでくださった皆さんも非常にわかりにくかったと思います。いい勉強になりました。
 ちなみにギャグの予定としては、「超能力探偵エラン鏑矢が回転寿司屋に行きたくない本当のワケ/アシスタント榎本エノモがエランと一緒に食事に行きたくない本当のワケ」というのがありまして、いわゆる「あるあるネタ」を展開していました。
 ただあるあるネタだともうおもしろくないなと思って、第1話のようなスタイルになりました。状況描写をわざとはさまないことで独特のスピード感、リズム感が生まれたような気がします。もっとも、2、3話で失敗しちゃいましたが。

〈名前の由来の本当のワケ〉
 エランって、アーチェリーの弓の名前なんです。私が学生のときに使ってた弓です。で、鏑矢ですからね。エランってそういう一直線で戻ってこない奴、にはならなかったですね。むしろそんな性格はエノモでしたね。
 で、そのエノモなんですが、ご周知の通り、榎本エノモ。名字からとってます。実に適当ですね。
 姉のスズもそういう決め方でした。実は名字が鈴木なんです。既婚なんで、名字がエノモと違います。あとスズのだんなさん、ショウトお義兄さんなんですが、辞書で偶然見つけたものです。古語で、「兄人」と書いてショウトと読むらしく、意味はそのものずばり「兄」になります。エノモにとって義兄なんで、字面もかっこいいので決めました。息子のイチロウタに関しては、名字と続けて読んでいただくとわかります。鈴木イチロウタ。マリナーズの51番ですね。
 榎本ファミリーはあと、父と母もいるんですよね。登場はしませんでしたが。父は榎本ハンダといいます。すごい名前です。ハンダゴテっぽいやつなんでしょう。
 で、母はタナ、といいます。お気づきの方もいるかもしれませんが、もともと田中タナとして設定しました。榎本家の長女になる予定でしたが、話の展開上いらないなと思い、母に格上げになりました。きっと榎本母は旧姓が田中なんでしょう。
 猫のハリガネですが、使い道がなかったのが残念です。ちなみに第一稿ではパジャマという名前でした。その後アボガドに変わり、最終的にハリガネに落ち着いてます。

〈キャラ設定の本当のワケ〉
 猫のハリガネもいるってことになったとき、なんだか市長と秘書みたいだなって思いました。他でも書きましたが、市長と秘書はやっぱり偉大です。ていうか、こういうコンビだと笑いってやりやすいのかもしれません。書いているうちに、エノモとエランがスレイヤーズのリナとガウリィに見えたときもありました。もう10年くらい前に読んだきりなので、もう細かいことは覚えてないですが、確かリナもお姉ちゃんが怖かった気がします。知らず知らずのうちに影響されるものですね。
 ちなみに年齢は、エランが35くらいで、エノモが21です。エノモは専門学校卒業したばっかりなんで。で、スズさんが30代前半です。
 榎本家の姉妹は歳が離れているというのは、最初から決めていました。前述した田中タナも30代だったわけです。で、実はエノモは父ハンダによって拾われた子ども、という設定で、本編の犯人であるタワシ男の組織に、昔家族を殺されたという、重ーい設定があったんです。父ハンダも警察の人間です。
 でも、2話のスズパートを書いているときに、あまりにスズがエノモにひどいことをしているんで、血がつながっていないとしゃれにならないなと思い、やめにしました。そのため、3話の解決編はものすごくあっさりしてますね。もうなにも書くことがなくなってました。
 この設定では、私がシティーハンターの影響も色濃く受けているなということが自分でもわかります。エノモが香ですね。まぁ、結局まったく別人格になっていますが。ちなみにエノモが3話で逆光源氏作戦とか言ってますが、元ネタはシティーハンターにあります。
 エランも新宿の馬面とか言ってますが、これもシティーハンター冴羽僚の二つ名の新宿の種馬が元ネタです。
 また、本編中でもちらりと言われてましたが、エランとスズは昔付き合ってたんです。職場が同じ警察だったわけですね。初めてのデートで海に行って、2人でバーベキューをしたそうです。エランはそういうやつです。で、上司はスズのお父さんだし、結婚という言葉もちらほらでてきた頃に別れたみたいです。多分スズの性格もあるでしょう。エランはそれを期に警察を辞めたみたいです。詳しいことはわかりません。エランに聞いてください。
 で、多分父ハンダがエランに気を使ってくれて、探偵事務所の開設に力を貸してくれたのでしょう。
 榎本家の娘たちとエランとの間に深い縁があるようですが、エノモがエランのところに勤めているのは、単純に就職できなかったからです。エランとエノモは、スズつながりで、もう10年くらい見知っている仲なんですよね。エノモがおじさま好きなのは、父親が歳をとっているだけでなく、幼いときから年上のエランが身近にいたからなんでしょう。

 そんな感じで、あとがきを長く書きましたが、これまでもたくさんコメントいただきありがとうございます。エランとエノモの活躍(?)はこれで一応終わりです。どうもありがとうございました。

この小説について

タイトル エノモの姉スズがフォーカスされた本当のワケ
初版 2006年3月21日
改訂 2006年3月21日
小説ID 633
閲覧数 1775
合計★ 24
蓮打の写真
ぬし
作家名 ★連打
作家ID 9
投稿数 14
★の数 204
活動度 8795

コメント (7)

★シェリングフォード 2006年3月21日 21時33分47秒
 これ最高、の一言ですね、ホント。地の文無しの一人称でここまでうまく書けるのはホントにすごい才能だと思います。

 今回でこのシリーズ終わりですか。非常に残念です。キャラ設定を読むだけで面白さが伝わってくるので是非続けて欲しいんです!

 「一応」と書かれているのでもしかしたらまた書く可能性もあると言うことですかね? もしそうならその日が来るのを気長に待ちたいと思います。
★冬野 燕 2006年3月22日 0時24分24秒
やりますね、スズ姉。身内さえも騙すか。
というところで……すばらしいぞ、タワシ。少ない台詞で余りある存在感。家のキャラもぜひ見習いたいもんだ。

自分、榎本の「〜とかけまして……」が好きでした。最初の頃から変わらぬ破壊力。将来は桂うたまる? がいける予感。

先に書かれたシェリングフォードさんと同じく続編希望、ですね。またエノモとエラン(あとハリガネとスズ姉)に会いたいです。
弓射り 2006年3月22日 0時30分05秒
名前の由来が弓ならば、僕がしゃしゃり出なければなりますまい!(別にいいよ

シェリングさんが書いてしまっているのですが、地の文なしでそんなに説明っぽくなかったのはすごいです(むしろギャグ調にして、粋な演出と思えるくらいでした)
もう、読みにくさとか形式を、面白さは飛び越えちゃうんですね。

ひとつ気になったのが、唐突に「タワシが人差し指に〜」から急に文の形式が変わった気がしたこと。おそらく、苦闘の末にひねり出した策でしょうが、今までコミカルに会話調を続けてきたのが崩れちゃったのが惜しかったです。でも、マイナスに値しないですね。
 やはり、市長と秘書はデカいんですね。それにも負けずに自分の作風を通した連打さんに乾杯です。続きを切望しますー
連打 コメントのみ 2006年3月22日 10時39分25秒
コメントありがとうございます。弓射りさんのおっしゃるとおり、文の形式を変えてしまいました。力量不足です。登場人物の気持ちがみんな同じ方向を向いていないと、このスタイルでは書きにくいみたいです。あと謎解きがごまかしごまかしになっていますが、好意的に解釈すると楽しく読めますので、心の中で激しくつっこんでください。
★ひかる 2006年3月22日 19時34分12秒
このたび全編を読み直したのですが、本当に面白いですね。
サクサク読める会話調がやはりいいですね。キャラクターもキッチリ出来ていてイメージが浮かびやすく、また、情景描写がほとんどないにもかかわらず事務所などの様子もしっかり伝わっているのも凄いと思いました。全体の構成もちゃんとしていてスムーズに話が理解できました。
大変、面白かったです。

追記:私も続編希望です。
★イカサビS 2006年3月23日 22時26分12秒
←第一話を読んだ時に何かのドラマの二次だと思っていた馬鹿者
あまりにキャラが立っていてイメージが浮んだので脳内で仮想ドラマが放映されっぱなしでした。
基本形が会話であるにも関わらずこれだけの描写が出来るのは凄すぎます……
続編希望者連盟に加入します(マテ
★連打 コメントのみ 2006年3月23日 23時37分58秒
たくさんのコメントだけでなく高評価もいただけて、光栄なうえに、続編希望といっていただけるとほんとうにうれしいです。長い作品を読んでいただいてありがとうございました。
読み直してみて、やっぱり第三話があまりにぐだぐだなので、リテイクのつもりで続編を書いてみようという気持ちにもなってしまいます。今すぐには取り組みませんが、いつか再登場したときに、思い出していただければ幸いです。どうもありがとうございました。
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