お姉さんの心霊談 - △覆鵑箸トンネル・砂の積もる廊下

お姉さんは、自身が霊感を持っているだけあって、本当にたくさんの心霊体験をされてきたし、怖い話の引き出しもとても多く、話していて全く飽きない。
そのおかげで、僕もすっかり「怖い話の上手な人」というイメージが、友達の中で定着してしまいました。


そんな中、「え?それってほんまの話?・・・こわ。」
と、思わず背筋がゾクッとしてしまうような話を紹介しましょう。
しかし、小学生の時に話してもらったので、うろ覚えなのですが、自分なりにそれっぽく編集してみました。

短編なので、今回は2作品。







なんとかトンネル




森田、足立、笠原、お姉さんで心霊スポットに行こうという話になった。

よくある話だが、「なんとかトンネル」という場所である。

最初は、森田と足立と、お姉さんで遊んでいたのだが、その場のノリで心霊スポットに行こうという話になった。

しかし、誰も車を持っておらず、足立が免許を持っているだけだった。

そこで急遽、車と免許を持っている笠原を誘うことになった。

笠原と久しぶりに会ったこともあって、車内では話が弾んだ。

しかし、心霊スポットの話題になると。笠原がとたんに口を閉ざした。何も話さない。黙々と運転をするだけだった。

笠原に霊感があるなんて聞いたこともなく、きっとみんなを驚かそうとしているだけだろうと3人は思っていたので、笠

原は無視して3人で話を膨らませていった。


しばらくすると、「なんとかトンネル」に到着した。


すると、笠原はトンネル前に車を止めて
「着いたぞ、いってらっしゃい」
と、そっけなく言った。どうやら自分だけ車に残るつもりらしい。
それを聞いて、森田は言った。

「はぁ?なんで車から出ないといけないんだよ。つーか、お前ビビってんの?」

「何とでも言え」
と、ある意味笠原らしい言葉で返ってきた。

笠原は昔から頑固だったので、これ以上言っても仕方ないと思い、笠原以外の3人でトンネルの中を歩いて進むことになった。


トンネルの中に入ったのだが、近づくだけで異臭がするのを感じた。


焦げ臭い、生臭い、汗臭い。どれも全く違う。この世に存在するような臭いではなかった。

全身鳥肌が立ちまくり、体の動かし方を忘れてしまいそうになった。足を前に踏み出すことができず、みんなに足立が帰ろうと言おうとした瞬間、


ぱっ・・・


電気が消えた。3人は一目散に逃げ出した。

笠原の車に乗り込んだ3人は、
「早く出せ!!」
と言ったのだが、そこで笠原は、
「あぁ・・・エンジンかかんねぇや。誰かに取り憑いてるな。」
と、空気を全く読んでいないほどのんびり口調で言った。

3人は目を合わせた。森田、足立、お姉さん、この3人のうち誰かが取り憑かれた・・・?

笠原は言った。


「とりあえず1人降りてもらおうか。そうじゃないと、みんな帰れないしな。」


それを聞いて足立は、
「ばっ・・・こんな山奥で歩いて帰らすつもりかよ!」
と慌てて言った。

「じゃあみんな歩いて帰るか?とりあえず奴ら、怒ってるぞ。」

「奴ら・・・って、マジかよ・・・。」

きっと幽霊のことだろう。

「早く逃げたほうがいいな。とりあえず森田、降りてみろ。」

笠原はめんどくさそうな顔をして指示した。

森田は考えた。山のふもとまでどのくらいあるんだ・・・?確か、車で30分くらいだったな。そもそも憑かれたってことは、この先俺の人生真っ暗か?死ぬのか?嫌だ嫌だ。悪いけど、足立か『お姉さん』に憑いてくれ。

他人になすりつけるなんて最低だが、友情を考える余裕なんてなかった。

森田はゆっくりと車のドアを開けて外へ出た。相変わらず異臭がきつい。そして笠原が再びエンジンをかける。

ここでエンジンがかかれば憑かれたのは俺であり、人生真っ暗になるのが決定する。笠原がエンジンを回す。

しかし・・・どうやらエンジンはかからないようだ。

笠原は車の中から戻って来いと手招きした。森田は手を胸に当てて安堵した。死刑から、終身刑に減刑された気分だった。

「森田は大丈夫みたいだな。じゃあ次、『お姉さん』外に出てみて。」

まるで笠原は死刑を宣告するかのような口ぶり。お姉さんは泣きながら外へ出る。そしてエンジンは・・・。


かからない。


再び笠原はお姉さんに手招きをする。お姉さんもきっと、森田と同じ気分だろう。しかし、残された足立は顔が真っ青だった。森田が言った。
「ということは・・・。」

「そういうことだ。さぁ、降りてくれ。」

森田は思った。血も涙もない奴だ。このやろう。もういい。さっき俺は友情を忘れたが、汚名挽・・・違うな。名誉挽回のために名乗り出よう。

「足立、俺も降りる。」
「なっ・・・いや、でも・・・。」
「1人じゃ危ない、一緒に帰ろう。笠原は『お姉さん』を頼んだぞ。」

森田は、言った後で後悔の念が出てきた。俺まで憑かれたらどうしよう。まぁいい。考えるのは面倒だ。森田と足立は外へ出た。

「じゃあな。生きてたらまた会おう。」

次に会ったら呪い殺してやる。この時、2人は心に誓った。

エンジンをかける笠原。だがエンジンはかからない。

早く行けよ、悪魔め。何をしているんだと思った。

すると、笠原からすごい勢いで冷や汗が出ているのがわかった。ドアを開けて笠原に聞いてみる。
「おい、何してるんだよ。」

笠原はものすごく動揺しながらこう言った。


「かからねぇ・・・エンジンがかからねえんだよ!!」


さっきまでの冷静な口調と差がありすぎて、思わず笑いたくなった。

そこで、足立が言った。


「もしかして、憑かれたのお前じゃね?笠原。」
「え?」
「とりあえずお前降りろ。俺がエンジンかけてみるって。」


ぶぉぉん・・・・・・。
あっさりかかった。



「・・・まさか見捨てたりしないよな?」

命乞いをする囚人のような言い方だった。しかし、躊躇はしない。森田は精一杯の憎しみをこめて言った。

「なんとかなるだろ?生きてたらまた会おうぜ!」

3人は笠原を置いて街へ戻った。













砂が積もる廊下



お姉さんが大学を卒業して、上京する日だった。


場所は都心からは離れた郊外で、近辺の山等の未開発地帯と都心の真ん中あたりの場所で、人によっては中途半端だと言うかもしれないが、都会への憧れと自然への未練の両方を捨て切れないお姉さんにとってはこれくらいがちょうど良い。

引っ越し業者も少ないダンボールをあっと言う間に運び終えて帰って行ったあと、お姉さんが散々迷って買った中古物件は静寂を取り戻した。


不動産屋の話によると、以前ここは4人家族が住んでいたらしい。幸せを絵に描いたような家族で、不動産屋はこの家でずっと暮らして行くのだろうと思っていたと言う。

しかし、ある時その家の主人が不動産屋に来てこの家を売り払ったという。

不動産屋は理由が気になったが、あまり家庭のことに干渉するのも気が引けて素直に従ったらしい。そして不動産屋はその家を綺麗に掃除して、また売り家としてラインナップした直後にお姉さんが買いに来たのだという。


「前の主人がどこかの業者に頼んで改築工事をしていたみたいですけどね、改悪ということも無いでしょう。多分住みやすい家だと思いますよ。」


お姉さんは不動産屋の言葉を思い出し、自分がいい買い物をした気分になる。

とにかく、玄関にダンボールが積まれている光景というのはあまり良い物ではない。

お姉さんは大きいダンボールを開け、小さいダンボールを持って奥の部屋へ行くために廊下を進んでいった。



サリッ



足の裏にわずかな違和感を感じる。しかしここで一度ダンボールを置いて足の裏を確認するのも億劫だと、お姉さんは気にせず廊下を再び歩き始めた。


奥の部屋に着き、ダンボールを置く。

お姉さんは違和感の理由が気になって足の裏を見てみた。


(・・・砂だろうか?)


ばらばらと、白い粒が足の裏に付着している。チリが積もっているなら、掃除をしなければいけない。お姉さんはたったいま運んだダンボールから時計を包んでいた布切れ端を出し、廊下に出てみた。

砂がうっすら積もっている。

ダンボールについていたのか、掃除が適当だったのか。お姉さんは少々の不満を覚えながら廊下を綺麗に拭いた。


その後は特に気になることはなく、慌ただしい間に引っ越してから1日目の夜が明けた。


朝、お姉さんは起きて近くのスーパーで買ってきた出来合いの食事を取る一夜明けると新しい家も見慣れるものだ。

お姉さんは長くなった通勤時間を覚悟しながら家を出た。


夜、お姉さんは仕事から帰って来た。

通勤時間はたいして苦にはならなかったが、駅から家まで歩くのがどうにも仕事で疲れた体には気が進まないことに感じられた。

お姉さんはそのうち慣れていくさと言い聞かせながら廊下を歩く。


サリッ


また違和感。

お姉さんはすぐに昨日の砂だと思った。事実、足元を確認したらそうである。

しかし、ここで疑問が浮かぶ。

昨日確かに綺麗にしたはずだったんだが?

お姉さんはまた昨日の布切れを持ち出した。確かに昨日の砂がついている。


3日後にはお姉さんの疑問はとても大きなものになっていった。

毎日毎日、お姉さんが仕事から帰ってくると砂がうっすらと積もっているのである。何回拭いてもだ。

(・・・どこかに穴でも開いてるのかな?)

お姉さんが最初思い当たったのは、以前の主人が行った改築であった。

廊下の真上、2階の寝室に行き、床を入念に調べてみる。あやしいものは見つからない。


しかし、音が聞こえた。わずかにカサカサという音が床の下からするのである。


(ここの下は廊下だけど・・・。)


お姉さんは音の正体を調べるべく、廊下へとまた降りようとする。

そこで、やっとお姉さんは気がついた。

2階の中で、寝室の床だけが他の場所より一段高くなっているのである。なぜここだけ床が高くなっているのだろう?

要するに、廊下と寝室の間に狭いスペースがあるのである。

そこを調べれば、音の正体も、砂の謎もわかるのではないか?


お姉さんはすぐさま懐中電灯とノコギリを持って来て、寝室の床へ上がる一部分を外した。


光でそのスペースを照らしてみる。

始めに目についたのはネズミの姿だった。こいつがカサカサ動き回り、また何かをかじってそのカスを床の隙間から廊下にこぼしていたのだろう。

この分だと、もう2、3匹いそうだ。

じゃあ何をかじっていたのか、お姉さんは奥を照らしてみる。





「・・・・!!!!」




闇の中のそれが骨であるとわかった瞬間、お姉さんは懐中電灯を取り落としそうになったそうだ。


(何の骨だ・・・?まさか・・・。)


その予感は的中した。かじられつづけたせいで大分破壊が進んでいるが、見間違えることはない。暗闇の奥に明らかに人間のそれとわかる頭蓋骨が仲良く並んで3つ。

・・・おそらく前の家族のだろう。




一体幸せな家族に何があったのか?
そしてここで殺人があったことは表沙汰にはならなかったのか?

いろいろな疑問が浮かぶが、お姉さんの脳裏に一番強烈に浮かんでいたのは、崩れゆく人骨のすぐ上で、幸せ顔で眠っていた自分の姿だった。

後書き

どうだったでしょうか?

この2つはインパクトが強かったのでよく覚えています。
小説というか、文章作品になってない気がしながらも、また次の弾出しましょうかね。



みかんさん、本当にすみません。
明らかにかぶってますよね、これ。

この小説について

タイトル △覆鵑箸トンネル・砂の積もる廊下
初版 2009年6月2日
改訂 2009年6月2日
小説ID 3186
閲覧数 1583
合計★ 5
せんべいの写真
作家名 ★せんべい
作家ID 397
投稿数 62
★の数 592
活動度 12726
卓球とみたらし団子とピアノが大好きな変態です

コメント (6)

★みかん 2009年6月3日 18時52分20秒
こんにちは、読ませていただきました。

今回はですね、とりあえず友達は選ぼうというのは思いました。

ただですね、少し物語としては短くて、
話がすぐ終わってしまった感じがします。

私も難しいことは言えませんが、
もう少し状況の描写を書いたほうが良いと思いました。

それとですね、怖い話は怖い話です。

私のことは気にせず、せんべいさんが書きたいと思ったなら、
どんどん書いていけばよいですよ。

そして、どうだ……ゆくゆくは怖い話を書く作家が、
ぱろしょ内に増殖することに……(裏)

ということなので、気にせず!

では、失礼しました。

PJ2 2009年6月3日 20時37分21秒
読ませていただきました。
先に断りますが、かなり辛いコメントを覚悟していただきたい。
,任呂なり怖かったですが、△任肋椶靴ち或兇蠅足りない気がします。
そして連載をするのなら、一から書いたほうが良いと思います。一人一人に関してのことが薄すぎると思いました。
笠原さんも最後までわかりませんでしたし、いきなりではないですが、一編としてまとめた方がわかりやすいかと。
厳しいコメント、ごめんなさい。
新作でも次作でも、期待してます。
★せんべい コメントのみ 2009年6月3日 21時04分42秒
みかんさん、コメントありがとうございました。

確かに今回短かったですね。
その分描写を付け足すことを次回から意識していきたいと思いました。


友達は大切にねっ!笑


では。
★せんべい コメントのみ 2009年6月3日 21時07分30秒
PJ2さん、コメントありがとうございます。

びっくりした・・・。どんな辛口が飛んでくるのかと思いきや・・・。
まぁ、今までの中では1番辛かったかな?笑。


もっと作品を全否定するような辛口で構いません。
だって今回、もうすでにボロボロだし・・・。

怖い話は本当に書くのが難しいです。

次回は今回の指摘を見事にクリアして臨みたいと思います。


では。
怖い名無し コメントのみ 2009年6月4日 19時39分12秒
あまり言いたくないのですが、匿名で投稿された物だからとは言え、盗作(もしくはマルチポスト)は如何なものかと…
後者はご自身の創作かもしれませんが、前者はモチーフを借りたなら断りくらい書いた方が良いのではないでしょうか。
わたしはオカ板住人にして、洒落怖の大ファンです。これで意味通じますよね。

誤解だったなら大変申し訳ないです。
★せんべい コメントのみ 2009年6月4日 22時45分41秒
んー、どうなんでしょうか?

本当にお姉さんに聞いた話なので、真偽のほどはわかりませんけども、
そう思われたのなら大変申し訳ないです。


もう課題山積みだしこの連載止めよっかな。
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